怪談42「左側の花が枯れる」
当時勤めていた職場のパートさんから変な相談を受けました。
・・・・といっても直接ではなく、その職場の先輩からお願いされたわけですが・・・。
その内容というのが「神棚の左側の花瓶の花だけ速攻で枯れる」という内容でした。
別にそういうこともあるだろうし、しかも榊ではなく花を飾っているとのことですから、別に気にする必要はないのでは?という話をしていました。
しかし、先輩はそこの旦那とも顔見知りになっていたそうで、その方に頼まれたみたいでした。
その旦那は「ヤ○ザ」なんですよね~。
先輩はいろいろその人に良くしてもらっていたらしく、なんとかしたいとの事。
「ど~でもいいし、めんどくせ~」と言っていたんですが、先輩がしつこく頼んでくるので、根負けし、後日、そのパートさんの家に伺うことになりました。
で、いざパートさんの家にお伺いして神棚を見てみると、確かに向かって左側の花だけ枯れている。
しかも、前日に変えたばっかりだそうで、なかなかのスピードです。
まあ、よく言われているのは、ご先祖とのつながりが弱くなっているだとか、これから不幸が起きる前触れ・・・といった具合ですよね。
先輩が「どう?」と聞くわけですが、私もめっちゃ霊感が強いわけではない。
ただ、見た瞬間にある一つの思うところはあったわけですが、それを口にするわけにもいかず「ん~なんらかの科学的現象でしょう」としか言いませんでした。
しかし、そこの旦那さんはかなり信心深いらしくそれでは納得しないだろうと先輩とパートさん(奥さん)は言うわけですが・・・・。
とりあえずもっとこういったのに強い方に聞いてみますとだけ答え、パートさんのほうはそのまま自宅に残ってもらって、先輩を連れて飯を食いにいきました。
ただ、先輩は「なんか思うことがあるんじゃないの?」としつこく聞いてきたので飯食いながら先輩にはこう話ししました。
「確証もなにもないですが、あのパートさん、浮気してますよ」と。
先輩が「え?」と聞き返しましたのでその時思ったことをもう少し詳しく説明しました。
「あの家、パートさんの浮気で今後、大きくトラブりますよ。もう近寄らないが良いと思います」と。
・・・・神棚を見た瞬間、なんとなくそう思ったんですよね。
そして、そんなことを忘れた2ヶ月ぐらい経ったころ、事件は起こるわけです。
そのパートさん、職場の上司と浮気していたのが発覚したわけです。
で、最初のほうでお話したとおり、そのパートさんの旦那は「ヤ○ザ」。
そりゃ~なかなかの騒動になったわけですね。
で、先輩は忠告していたのに、ずっとそこの家とかかわっていたため、その騒動にある程度巻き込まれてましたね。
なお、相手の上司は私の職場に赴任してきて間もない方で、やり手で有名な方だったのですが、この一発ですべて終わりました。
そして既婚者でしたのでもちろん離婚。
・・・・・話はここで終わるようですが、これが終わらないんです。
この後もその先輩はなぜかそのパートさん一家(こちらのほうは旦那が話は分かるようで、自分もこんな職業?だしということでなんとか離婚はなかったそうです)と付き合いを持っていて、トラブルの最中に調べたらしい、上司の実家から、離婚後の引っ越し先のアパートの情報も持っていたんですね。
そして、ある日、私をドライブに誘ってきました。
私はそんな事とも知らず、車に乗ると、その上司の痕跡ツアーに無理やり連れていかれました(笑)。
ですが、それがまた、驚くことがあったんですね~。
まず、その上司の実家なんですが、私の友人の家が近くにあり、その界隈では有名な「幽霊ハウス」と呼ばれるところだったんです。
高校生の頃、その噂を聞いて見に行ったことがあったので間違いないですね。
その家は見える人にはめっちゃ見えるらしく、外から見るだけでも常に幽霊が7~9体はいる!と噂されてる家です。
なぜそうなったのかは誰にもわかりませんが、その付近ではめっちゃ有名な家です。
続いて、引っ越し先のアパートなんですが、少し山に上がるところに立っているアパートで、そこに行くための道の上り口に小さい林がありますが、そこはなかなかな○人事件があり、供養のためお地蔵様が置かれた場所です。
なおその○人事件以降、首吊りがほどほどあるという噂の場所。
そしてそのアパートなんですが、アパートの駐車場にはなぜか壊れたマネキンが駐車場の数だけ飾られている奇妙なアパートなんですね。
・・・・・なんなんでしょうね?
アパート自体もなんだか「どよ~ん」とした空気なんですが、壊れて放置されたマネキンが薄汚れてて気持ち悪い。
そこに住んでる人の神経もわからないし、そしてそこに引っ越した人の神経もわかりませんね。
・・・・と私が関わったのはここまでです。
その後、そのパートさん一家がどうなったかもわかりませんし、先輩もその後仕事を辞めてからどうなったかわかりません。
上司の方は、田舎の出張所をたらいまわしにされているという話だけは聞きました。
しかし、神棚ってバカにできないですね。
偶然かわかりませんが、しっかり教えてくれていたわけですよねトラブルが始まるのを。
なお、そのトラブルが下火になったころから、花は枯れなくなったそうです。
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