令和5年賃金構造基本統計調査を年収で分析してみた。Part3
第3回目のテーマは「産業別分析2」です。
前回に引き続き産業別で深堀をした分析したいと思います。
分析結果3
分析結果2において
40~44歳、大企業(1000人)、大卒
「金融業、保険業」(9,137.4千円)が最 も高く、次いで「建設業」(8,479.7千円)でした。その次に「電気・ガス・熱供給・水道業」
ではこの三つの産業及び人数が多い、情報産業、小売業、製造業の3つの業界を追加して年齢でどのように変わるかを分析したいと思います。
20代は建設業が少し抜き出ております。次点で金融業です。
30代は電気・ガス・水道(以降インフラ業)が大幅に年収があがり次点で金融です。
40代は金融業がトップに踊りでました。次点で建設業です。
50代に入ると役職定年がある会社もあるため金融は平均化すると若干下がります。建設業は技術(手に職)のため上り調子。インフラ業も上がり続けています。なにげに目立っていなかった製造業は55歳すぎて金融業を抜いています。
60歳を過ぎて再雇用等で年収は下がりますが、ここでも技術職の建設業が強みを発揮しております。不人気業種で若手が来ないため60歳超えても休ませてもらえない。さすがに年収は落ちていますが他業種より一馬身リード。
インフラ業の落ち込みは激しいです。50代後半からいっきに1/3まで落ち込んでいます。
小売業は影が薄くなかなかいいところがありませんでした。
さて、同じ条件で中企業(100~999人)を見てみます。
特徴は建設業がいいところがない。多重下請け構造のため大企業に吸われている。ただし60歳超えても年収の下がりは微減。
小売業は大企業と中企業がほぼ変わらない結果。
今回比較した中企業をみるとどの産業でも大企業ほどの産業による平均年収の差が少ないと言えます。また60歳を超えたあとは大企業より中企業の方が数字的にはよいという結果でした。
とりあえずは産業別はいったん終わります。
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