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意外と知らない言葉の語源や由来「続編」


 
何気なく使っている言葉でも、その語源や由来については分かっていないのではないでしょうか。
 
前回は「15」の言葉を紹介しましたが、今回は続編として更に「16」の言葉をご紹介します。」
 


1.  音頭を取る


 【邦楽用語】
 

音頭を取る


由来:大勢で民謡などを歌う時に、一人のリーダーが最初の一句を伴奏なしに歌いだして調子を決めることを言います。
 
そこから、みんなで何かを行う時に、先頭になっていろいろと決めるという意味に用いられています。
 
また、この音頭を取る人のことを「頭取」と呼びます。
 

2.  局面

 
【囲碁・将棋用語】
 

局面


由来:「局」は囲碁や将棋の盤およびその盤を用いて行われる対戦を指します。
 
「局面」は、もと盤の表面を指し、そこで行われている対局の状況にも用いられ、さらに広く物事の情勢・状況を意味する語として用いられるようになりました。
「終局」や「結局」も同じ囲碁・将棋用語から用いられています。
 

3.  皮切り

 
【医術用語】
 

皮切り


由来:もとは灸(きゅう)の用語です。
 
最初にすえる灸のことを呼びます。
 
最初の灸は痛みがひどいので皮膚が切れるという意味でこう呼びました。
 
そこから物事の最初、何かを始めることとという意味になりました。
 

4.  愚痴

 
【仏教用語】

愚痴

 
由来:本来は、愚かで道理をわきまえず、正しい判断力がないことを言います。
 
そこから愚かなことを言うという意味になり、さらに言っても仕方のないことをいう意味に変化しました。
 

5.  剣幕

 
【医術用語】
 

剣幕


由来:脈を診るという意味の「見脈」が「脈」を調べて症状を見ることから内心を推し量るという意味になり、さらにこれが怒りという内心の状態に限定されて、勢い込んで争おうとする態度を指すようになりました。
 
そして発音が「ケンマク」へと変わり、表記も変化したと考えられています。
 

6.桁違い(けたちがい)


 【算術用語】
 

桁違い


由来:数字の桁を取り違えることです。
 
計算結果がくるうことから、差が大きすぎるという意味が派生し、二つの物事を比べた時に比較にならないほど差が大きいことを表すのに用いられるようになりました。
 

7.黒幕


 【歌舞伎用語】

黒幕

 
由来:夜または場面転換のために用いられる黒い幕のことです。
 
場面を繰るものであると同時に、「黒」や「幕」という語の印象から、背後で物事を決める力のある人、という意味で用いられるようになりました。
 

8.御破算(ごはさん/ごわさん)


 【算術用語】
 

御破算


由来:珠を払ってゼロに戻すこと、新しい計算を始めることが出来る状態にすることです。
 
そこから、物事を進める時に、現在の状態をいったん始める前の状態に戻すという意味で用いられるようになりました。 
 

9.差し金


 【歌舞伎用語】
 

差し金


由来:本来は蝶などを繰る針金のことで、人形浄瑠璃で人形を繰る細い金属のことも言います。
 
そこから見えないところで何かを操るものという意味が生じ、背後で人をそそのかして繰という意味になりました。
 

10.金輪際(こんりんざい)

 
【仏教用語】

金輪際

 
由来:大地を 地下で続き支える大輪の金輪の一番下のことです。
 
そこから「とことん、最後まで」という意味が派生して副詞として用いられ、さらに下に否定表現を伴って「決して、絶対に」という意味に変化しました。
 

11.腰砕け
 


【相撲用語】

腰砕け

 
由来:決まり手の一つで、相手の技によるのではなく、自ら体勢を崩して腰から土俵に落ちてしまうことです。
 
ここから物事を行う際に、最後まで続かずに、途中でやめてしまうという意味になりました。
 

12.出世

 
【仏教用語】
 

出世


由来:仏が衆生(しゅじょう)の救済のために世に出ることを言います。
 
「出世間」とも、さらに仏道に入り僧侶となることもこう呼ぶようになり、高位の僧侶となることにも用いられました。
 
そこから、高い地位につき、有名になるという意味になりました。
 

13.しっぺ返し


 【仏教用語】
 

しっぺ返し


由来:本来は「竹箆(しっぺい)返し」と言いました。
 
「竹箆」は座禅の際に用いられる竹製の板で、姿勢が崩れた時にこれて゛打たれます。
 
以前は「竹箆」で打たれた者が逆に打つ側になることがあり、ここから、同じことをやり返すこと、さらに即座に仕返しすることの意味になりました。
  

14.正念場

 
【仏教用語】
 

正念場


由来:「正念」は、悟りを得るための八つの実践「八正道」の一つです。
 
雑念を捨てて一心に仏を思うことです。
 
ここから、修行を妨げない真剣な心、またはそういう真剣さが必要な場面を指すようになり、歌舞伎などで、演者が一心に演じなければならない重要な場面を指して「正念場」というようになりました。
 

15.図に乗る


 
【邦楽用語】
 

図に乗る


由来:声明(しょうみょう)における転調のことを「図」と呼び、うまく転調することを「図に乗る」と表現表しました。
 
ここから、思い通りになってつけあがるという意味になりました。
 

16.定石(じょうせき)


【囲碁用語】

定石

 
由来:一定の手順で石を打つことを言います。
 
将棋では「定跡」と表記し、一定の手順で駒を動かすことを言います。
 
そこから、何かを行う際の決まった手順、やり方の意味になりました。

まとめ


いかがでしたでしょうか?

意外と知らない言葉の語源や由来「続編」として「16」の言葉をご紹介しました。

まだまだ言葉の語源の由来を知らない言葉がありますので、調べて続続編としてご紹介していきます。
 
 

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