マッコールさんは人を殺す理由を探しているのかもしれない【イコライザー3の感想】
この記事はすべて僕の妄想に基づいています。
ジョン・ウィックとの共通点
イコライザーを観てきた。
ジョンウィックと並んで注目されている作品だ。
なぜこの2つが並べられているんだろうか。
ジャンルが同じだからじゃない。
構造が同じだからだ。
ジョンウィックもイコライザーもそうだけど、主人公が悪党たちから舐められている。どう見てもただのおじさんに見えるからだ。
もちろんキアヌ・リーヴスはただならぬおじさんに見えるけど、そういう設定なんだから仕方ない。ちなみにデンゼル・ワシントンはちゃんとただのおじさんに見える。
おじさんが舐めてかかる悪党をあっという間になぎ倒すんだからスカッとする。
そしてまた新たな悪党がまた喧嘩を売ってくる。
そうすると「あーあ、こいつ死んだな」とニヤニヤできるところも最高に楽しい。
シリーズ化の難点
そういった作品って1作目は楽しめるんだけど、実は大きな難点がある。2作目以降は敵組織が彼らをちゃんと「殺人マシン」として扱うため、同じ設定を使い続けることができない。
シリーズを通して主人公や周囲の人間が成長していないと、「こいつらバカなんじゃないか」と思っちゃう人がいるからだ。例外はあるけれど。
じゃあシリーズ化するとつまらないかというとそうでもない。結局はアクション映画だ。だからアクションが格好良いかどうかが肝心になる。
イコライザーはどうだろう。
当然、格好良い。
マッコールさんもジョン・ウィックと同様に環境を利用して戦う。戦う前に利用できる物がないか探していくわけだけど、これがどう使われるんだろうとドキドキするんだ。
マッコールさんの特徴的な点は時計だ。彼は人を殺すときに時間を測る。雑魚敵なら十数秒でやっつけてしまうからテンポが良くて見ていて気持ちがいい。
ジョン・ウィックとの違い
ここまでジョンウィックと似ている点を挙げてきたけど、大きく違う点がある。それはシリーズが続いている原動力の違いだ。
タイトルにもしたけど、僕が思うにマッコールさんは人を殺す理由を探しているんだと思う。
ジョンウィックは基本的に平和に暮らしたい。けど組織に狙われるので結果的に殺さざるを得ない。
ところがマッコールさんは違う。困っている人を積極的に助けに行く。大げさに言うと殺してもいい奴を探しているんだ。
マッコールさんは優しい。
そんなことない。と思うだろう。
確かに彼は良い人だけど、僕にはそう思える根拠がある。
ほとんど妄想だけど。
マッコールさん殺人を楽しんでいる説
根拠は3つある。
1つ目:思い出してほしいんだけど、彼はもともと不眠症だった。だから24時間営業のダイナーで読書をしていた。そんな彼がぐっすり寝ているシーンがシリーズを通して1か所だけある。
女の子を自由にするためにロシアマフィアを殺した日の夜だ。久しぶりに人を殺してさぞ気持ちよかったに違いない。それ以降不眠症の件は一切出てこない。
2つ目:彼は人が死んでいく様をじっくり見るのが好きだ。即死でない敵については、ゆっくり死んでいく様子を無表情に見つめている。
時間を重視するはずのマッコールさんがそんな無駄なことをする理由はないはずだ。だとしたら好んで見ているんだろう。
3つ目:彼は人殺しをする時の工夫を楽しんでいる。さっきマッコールさんは環境を利用して戦うと書いた。けど彼は銃を使える状況でもそこにある物を使って殺そうとしたりする。
「どうやって殺そうかな」と楽しんでいるに違いない。そう考えるとめちゃくちゃ怖い。
こうしたことから僕はマッコールさんが人を殺す理由を探していると思うんだ。
イコライザー3を観るべき理由
これまで書いてきた説はただの妄想かもしれない。
けど、もし本当にそうだったらと考えてみてほしい。
今回の最後の敵であるヴィンセントが死ぬ間際のマッコールさんの行動は完全に常軌を逸している。笑っちゃうくらい怖い。
冒頭で「良い人なのか、悪い人なのか」と問われたマッコールさんは「わからない」と答えている。
これらのことにも辻褄が合うんだ。
映画を考察するのは面白い。
なぜこのシーンがあるんだろう。なぜこの絵が飾られているんだろう。画面の中に偶然映っているものはかなり少ない。ほとんどのものは意図的にそこにある。
マッコールさんが本当に殺人狂かどうかなんて関係ない。
自分なりの解釈があるともっと映画を好きになれるはずだ。
ここまで読んでいただいたみなさんにも1つ考察してみてほしい。
イコライザー第1作の冒頭にはこんな言葉が引用される。
マッコールさんの生まれた理由って何だろうか?
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