見出し画像

あれからちょうど10年

あの歌をあれ以来初めて聴いた
ちゃんと歌詞を見て初めて聴いた
あぁ、こんな風に私の事想ってカラオケで歌っていたんだ
少しだけ胸が苦しくなった
それなのに私は
どんな終わり方だったんだっけ

こんなに胸に刺さる
愛の歌を
大熱唱してくれてたんだ
ちゃんと歌詞聞いてなかったなぁ
あの人の声が好きだから
ただ聴いていた

間奏の時言ってたなぁ
この歌の歌詞が好きなんだって
君が思い浮かぶって

今更わかっても何にもならないけど
今、あの人は幸せかなって
幸せだと良いなと思えないところが
私はやなやつだ

あの人が幸せだといい気もするし
やな気もする

あの人の好きなアーティストのアルバムを聴いてみて
あぁ、この歌も歌ってたななんて
わざと胸がズキむことをして少し楽しんでるように
微笑みながら切ない顔なんかして浸って
今晩の夫のご飯を作っている
そんな日常になんだか
これでよかったんだなぁと思いながら

もし、もしあの人とあのままとか
しなくてもいい想像してみて
これくらいのひとり想像もいいでしょ?

でも一日働いて疲れて帰ってきた
夫の顔を見たら
少し罪悪感が湧いたのは
何故だろう
これは世で言う浮気なのか

あれから、度々聴くようになって
でも何故か夫がいないところで聴いてる
あの頃こういう気持ちで私は愛されていたんだと思うと
応援歌になる
心が温まる気がした
過去を美化してる

煙草は辞めてるかな
やっぱり結局辞めてないだろうなぁ
見なくてもわかる気がする
ただ、気がしてるだけ
それだけだから

あんなに愛してくれてありがとう
過去のことでも
ほっこりしてる
勝手にね


そこのあなたも
そんな気がした

もう冬がすぐそこ
思い出に浸りたい時ってありませんか?
そんな時は、
記憶装置の音楽と共に


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?