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結婚しない理由が自由に使えるお金の話って、ちょっと寂しくないか。

最近読んだニュース記事によると、独身者の結婚をしたい理由としない理由をざっくりまとめると「お金」の問題であるそうだ。男性は自分が稼いだお金を取られること(お小遣い制など)を厭い、女性は自分が妊娠や出産で稼げない時にも対応できる稼ぎがある男性を求める。つまり、男性は「金はやらん」女性は「金よこせ」の構図となってしまい、マッチングがうまく行かない、とのこと。

言いたいことはわかる。実際そういう側面はあると思う。しかし、それならば……

ということで、今回はこの結婚に関することを考えてみるが、決め手となる価値観が多種多様で語り尽くせないので、今回はこの「お金」に関することだけで考えてみよう。

まずは、考慮外の人たちには退場頂こう。

お金なんて関係ないのですことよ勢
結婚するだのしないだので、何かと話題になっている”やんごとなきお方”などなどの、お金の心配がいらない人たちは、考えるまでもなく対象外である。

こちとら、その日暮らしだバカにゃろーめぃ勢
具体的なラインは言えないが、1人でいるよりも結婚したほうが税制やら処遇面で明らかな金銭的メリットを享受でき、なおかつ収入に対してその割合が大きい組み合わせになる結婚の場合は、お金以外の面で問題ないのであれば、お金のために即入籍が正解だと思われるので対象外とする。(ちなみに私は23歳で結婚したが、この勢力に属していた。当時の妻との世帯手取りは20万ちょっとだったかな。家賃、食費、保険料などなどの節約になった。)

ということで、対象となるのはこの間の層となる。うむ、範囲広いな。

まぁ考えると当たり前のことである。一人で好きにやっていくには困らないけど、誰かと一緒にとか、子供とかを考えると、金銭面できついよなーっと考えるのは、誰しもあることだろう。そして、手に入る情報はいつだって巨大だ。
(子供1人を大学まで行かせるのにかかる費用は2000万とかの数字。老後に必要なお金など)
あとは、各自の収入やらから逆算して相手にどれくらいを求めるかを考える。考えたくなくとも考えてしまう。                                 

男女の意識差の原因

次に、男性の「金はやらん」と女性の「金よこせ」の構図を疑おう。

別にこの構図、男女がひっくり返っても成り立つはずなのであるが、なぜ統計上こうなるかと言うと、いやまぁ言うまでもなく冒頭でも述べた「妊娠・出産」が大きな要因であろう。

仮に「妊娠・出産」が男の役割になった世界であれば、この統計は反対になっていただろうし、男女どちらかが選択できるような世界であったならば、また違った結果になったはずだ。

つまり、生物の構造上どうにもならない事に視点をおいて女性は「金よこせ」という。この「金よこせ」は、自分が働けない間も一定以上の収入を持ってこいという面と、普段から備えて貯蓄に回すぞという面がある。素晴らしき計画性かな。
一方、男性が言う「金やらん」は、自分の生活水準を下げたくないなどの、ただのワガママでしかない。と、思う。

最早結論は出てしまっているのだが、もうちょっと考えよう。

全ての人が結婚したい訳ではないし、結婚した後に子を望む訳でもない。DINKS志向(最近聞かない……)やチャイルドフリーや反出生主義の方もいるだろう。そういった人(特に女性)は、「妊娠・出産」が頭にないので、結婚相手に金よこせとは言わないと考えられる。

この統計の母集団は、そういった方たちも含めた18-34歳の独身者なので、女性側の上位に「金よこせ」が来るということは、なるほど、日本もまだまだ少子化に抗しうる。だからこそ「お金」の問題が大きいのだろう。

子供手当の拡充や高校無償化などの金銭面の支援や女性の産休・育休・職場復帰支援、男性の育休取得の意識を向上させたりと、国は色々と策を打ち出し頑張っているとは思う。(ちなみに前環境大臣の一番の功績は育休を取ったことと私は考えている。)

だがしかし、社会としての受け止める体制をいくら整えても、そこに勇気を出して飛び込んできてくれる人がいなければ何の意味もない。それを後押しするのがパートナーの役割なのに、その口から「金はやらん」と言われてしまっては、結婚に踏ん切れないのは無理もないし、そういった意識が蔓延しているのが見て取れる社会では、結婚したいという気持ちすら無くなるだろう。

まとめ

ということで、結婚をしたいと考える男性諸君は「金はやらん」思考を捨て去ったほうがチャンスはある。因果が逆で「金はやらん」思考があるから、結婚したくないと考えている人も同様だ。

女性に関しても、毎月の収支を把握していなければ危険だ。いざ、財布を握った時にも塩梅がわからないと人生設計を誤る。管理出来ない人間だとパートナーに思われて、経済DVに発展したりもするらしい。

お金というのは何にでもついて回る問題で、それを結婚しない・出来ないの最大の阻害要因に挙げるのは、なんか違うような気もしてしまう。

この人となら、ちょっと不便になったり自由に使えるお金が減ったりしてもいいかな。と、思えるような人を探したり、お金以上に重要視する何かを見つけたりというのは出来るんじゃないかなーと思うのだ。

提案

そんなこんなで、こんな提案をしてみる。

「お試し!セルフお小遣い生活。○万円」

いやいや、こんなの敢えて提案しなくてもみんな出来てるでしょ! と、思った人はしなくてもきっと大丈夫。でもそうじゃない人も多くて、何とかしたいのはこの人たち。あればある分全部使っちゃう人たち。

好きな金額からでよいので、まずは一ヶ月からお小遣い制を始めよう。出来れば三ヶ月くらい継続しよう。無理のない範囲で、ストレスなく生きられる額がどのくらいかを見極めるのだ。

結婚する前に同棲したほうがいいとはよく聞く話で、これは一度どんなもんか試そうということだ。だったら、お金の面でもやってみたらいい。相手もいらないし、誰の迷惑にもならず、なんなら出費を抑えられる。ストレスはたまるかもしれないが、そのストレスがどのレベルかを測るためにやる。

一度やってしまえば継続はしなくてもいい。
「あの過酷なお財布事情」という感覚を掴むのだ。結婚を考えている相手が、自分があの時のストレスを耐え抜くに値する存在かを判定すればよい。(繰り返すがこれは「お金」の面だけの話だ)

自由に使えるお金が減ることを嫌がって視野狭窄を起こすよりかは、妥協ラインを探ることができる点で建設的だと思う。

また、幸運にも同じくらいの金銭感覚を持つ人が現れるかもしれない。収入差によるパワーバランスを意識する必要なく、互いの収入から貯蓄に回せる金額をシミュレートしやすい。そうすると、案外やっていけそうな未来が見えたりもするものだ。是非お試しあれ。

ちなみに私は、昼食代混み月5000円までは耐えられる体質だと分かった。「お試し」でも「セルフ」でも無かったが。参考になれば。


結婚を望む人に素敵な出会いがありますように。

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