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大阪を「知る」旅―①中之島美術館―

大阪へ来た。初めて大阪を目的地とする旅である。主な目的地は以下の通りだ。
①大阪中之島美術館
②国立民族学博物館
③百舌鳥・古市古墳群
その他、見学時間や天候に合わせてフレキシブルにプランを変更しつつ、大阪の様々な地へと赴く旅である。

初日は大阪中之島美術館へと向かった。

この美術館は友人に紹介された。HPを調べると、この時期は「佐伯祐三 ― 自画像としての風景」と「デザインに恋したアート♡アートに嫉妬したデザイン」の2つの企画展を行っているという。2つ見る時間はない。そこで、後者に行くことにした。アートとデザインの”重なりしろ”を考えることが目的であるというのが面白そうだったのだ。

期待を胸に美術館に入館する。2022年1月に開館した美術館だけあって、外装も内装も非常にきれいでモダンなつくりである。

入口でパンフレットのようなものと鉛筆を受け取った。見ると、展示作品ごとにアートなのか、デザインなのか、またはその中間層なのか、それを自分で記入できるようになっている。まるでこう問いかけられているかのようである。
「ある作品に対して計100ポイントをアートとデザインに割り振れます。あなたなら、この作品に対して100ポイントをどう割り振りますか?」

また、会場内には自分なりの考えを投票するための機材が各所に設置されている。投票された回答は、集計され、最終的に自分が下した考えと比較できるようになっているのがまた面白い。

基本的には自分なりの回答を大切にすれば良い。しかし、自分の考えと他の人々の考えを比較できる形式は、自分と他者の感覚の違いを見るよい機会になる。

同じ言葉を使っていても、実は結構意味合いや感覚が違うことは多い。可視化することで、その違いをより直接的に感じられるのが面白いのだ。

集計された結果と私個人が下した判断を見比べてみると…そこはやめておこう。その判断は皆と同じであろうが異なっていようが、どっちだって良いのだ。ただ、自分なりには判断しておきたい。それが、会話のネタになるのだから。

自分はアートやデザインをどう捉えているか?他の人々はそれらをどう捉えているか?はたまた友人は?その違いを感じ、新たな感覚を見出す良い機会になりそうな展覧会であった。

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