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IT、ICT、IoT、DX、 用語の定義は?

私の娘が今年大学4年生で就職活動をしてました。
娘が「lT系の会社にしたと友人が言うけど、IT系って何するの?」と聞いてきました。
イメージとしてはなんとなくITに関する仕事と分かりますが、これだけでは何するのか言えません。
ITが表す範囲が広すぎるからです。
また「IT」は「金融」とか「物流」とかと比べると歴史が浅いし、ここ数年で急に取り沙汰された感があるので、人々の中でも認識にバラつきもあるのです。

そこにきて更にICTとかIoTとかDXとか同じようなシチュエーションで使われるアルファベットの略語が色々登上してきました。
多くの場合は厳密にこれら単語の違いを意識しなくても雰囲気で使っててもさほど問題にならないと思いますが、自分達の仕事でこれらに本気で取りくむ時は専門家と話しをする際などでは、きちんと理解しておいた方が良いです。
そこでこれら単語の意味について書きたいと思います。

IT (Information Technology)

1990年代中ごろからインターネットが普及してきた環境で情報を扱う技術やその応用領域に使われ始めました。日本では2001年に高度情報通信ネットワーク社会形成基本法(lT基本法)が施行されたりして促進されてきました。
その後今に至り情報分野全体をまとめてさすような大きな意味で使われる事が多いです。

ICT (Information and Communication Technology)

日本語にすると、「情報通信技術」となります。
今となってはほぼ「IT」と同じ用途で使われている感じがありますが、「コミュニケーション」がついているので、「lT」よりも情報をつなげて、やりとりする仕組みに重きをを置いた意味合いになります。
最近は国も企業も「IT」を使うよりも「ICT」を好んで使つている感じがあります。
国際的にも「ICT」の方が一般的に使われているようです。

loT (Internet of Things)

「もののインターネット」と言われたりします。
2000年くらいから使われ始めました。それまでは情報を発信したり、やり取りしたりするものは「パソコン」がメインでしたが、もっと普通なものがインターネットにつながり、情報を発信するイメージです。
IoTが語られ始めた頃に良く「身のまわりの全てのものがネットにつながる」とか言われてました。
IoTで重要な要素として「センサー」があります。
それと「マイコン」です。
「センサー」は様々な現実の状況を数値として読み取る装置です。温度や明るさなどをよみとるセンサーはイメージしやすいのではないでしょうか。
「マイコン」はコンピューターそのものですが、小型高性能化したおかげで結構いろんな物にコンピュ―タを入れる事が可能になりました。
「IoT」は「IT」や「ICT」よりも狭い意味で使われます。
「センサー」を活用してデータ化した情報を仕事に活用する領域などで使われます。

DX (Digital Transformation)

最近良く聞く単語です。
「企業のDX担当」などと使われたり、「DX投資」として使われたりします。
この言葉が一番難しいと思います。
本来は「デジタル技術を活用して人々の生活をより良く変革する」というような意味だと言われています。
重要な部分は「変革」なんです。
その道具として「デジタル」を使うのです。
ですが、日本では交通費申請を紙からPDFにしたり、人事管理システムを導入したりする事のみをDXの取り組みとしてしまうシーンもあるようです。
「DX」は良く生産性と関連して語られますが、単にアナログ業務をデジタルに置き換えるようなシステムを導入するだけでは必ずしも投資に見合う生産性向上は達成できません。
これについては別に書きたいと思います。

まとめ

良く使われる単語を簡単に説明しました。
「IT」と「ICT」はほぼ同じ、「IoT」はセンサーからめたデータ活用、「DX」は「ICT」や「IoT」を活用した変革の取り組み、と考えれば大きくは外れないと思います。


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