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散策記|宮城県気仙沼市南町:迎-ムカエル-・気仙沼市まち・ひと・しごと交流プラザ(pier7)・気仙沼リアス調理専門学校

気仙沼市南町を散策してきました。

地図で言えば大体この辺りです。気仙沼駅から徒歩15-20分程度の位置になります。

気仙沼市においては、東日本大震災による津波の被害を大きく受けたエリアの一つです。またそれに伴って大規模な再開発が行われたエリアでもあります。

気仙沼市の新たな「顔」としての役割を担うとされるエリアですね。

尚、毎度ながら、画像のみ見たい方は添付のPinterestをクリックし、Pinterestの方を閲覧してください。記事に載せていない画像も見られます。

又、改めて記しておきますが、この記事はあくまで散策記録であり、散策した感想を記しただけの日記のようなものです。

その為、地域や企業、人等に関する詳細な紹介などは行いません。聞き知った情報等は記しますが、特別にインタビューや調査を行うといった形は取っていないです。その点はご容赦ください。

※インタビューの依頼等があれば、個別に対応し記事を作成します


東日本大震災後、気仙沼市の新たな顔となる施設群「迎-ムカエル-」「気仙沼市まち・ひと・しごと交流プラザ(pier7)」

さて、それでは散策記を始めましょう。

今回の移動の中心となったのが、民間商業施設「ムカエル」と「気仙沼市まち・ひと・しごと交流プラザ(pier7)」です。

海に面した施設であり、こちらの画像は海側から撮影したものになります。

手前が「ムカエル」、奥の方が「pier7」です。

「ムカエル」は主に飲食店が集まっており、「pier7」の方には移住等の相談窓口や運動施設、研修施設等の行政機能を持った施設が集まっています。

画像のように、非常に近代的かつ美しい施設であり、休日となると多くの人で賑わいます。

食事を楽しむ他、仕事が出来るスペースもある為、昨今話題になるワーケーションにも適した空間ではないでしょうか。

海を目前にしながら、美しく整えられた施設で仕事をし、息抜きに近くの喫茶店でコーヒーブレイクを楽しむ。そんなのどかなワークスタイルに憧れる人に刺さる空間だと思います。

ちなみに画像の2枚目の手前に少し映る「ANCHOR」の文字は、気仙沼市が誇るカフェ「アンカーコーヒー内湾店」のものです。

東洋経済オンラインにも取り上げられた過去がある為、店名を聞いた経験のある人は少なくないかもしれません。

私はこの辺りを訪れる度にこちらの施設に立ち寄るのですが、いつ訪れても賑わっており、過疎と来訪客の減少が目立つこの地域にあっては、非常に希有な存在だと感じています。

さて、少し移動します。

気仙沼市活性化の一翼を担う新設された専門学校「気仙沼リアス調理専門学校」

最初に示した地図で言えば左上。「ムカエル」から徒歩5分程度の位置です。

こちらは、2020年に気仙沼市で開校した「気仙沼リアス調理専門学校」です。

母体となっているのは、茨城県で食と医療の総合学園を展開している「学校法人晃陽学園」です。

https://www.koyo-gakuen.ac.jp/

気仙沼市に縁がある理事長が、震災後に訪れた際に昔のような活気を失った街の様子を見て、「地域を再び盛り上げるには学校を創り、多くの人々が地域に集まれる環境を創るのが大切だ」と一念発起し創設したとのことです。

2年制・1年制のカリキュラムがあり、気仙沼市周辺で飲食店を開業すべく、学び直しの為に通われる50代以上の方もいらっしゃるそう。

2022年からは近隣地域では唯一となる製菓・製パンが学べる学科が新設されます。晃陽学園高等学校の学習センター機能もあるため、高等学校としても利用できます。

気仙沼市に限らず、周辺地域は基幹産業である水産業の恩恵を活用した飲食業が盛んです。

将来的に、調理を学んだ卒業生が活躍し、地域を盛り上げる原動力になるかもしれません。

また、都会の専門学校よりも地方の専門学校で伸び伸びと学びたい人々が集まり、地域の若返りを生む拠点になる可能性もあります。

南町エリアを構成する企業・商店群

気仙沼リアス調理専門学校から海側へと歩きます。

両國(角星)や男山本店、臼福本店など、金文字の看板を掲げた建物が多く目に留まります。

今回は散策していませんが、南町エリアと気仙沼駅の間にある商店街にも、同様の建物がチラホラと見られます。

何故金文字の看板がこれほど多いのかは分かりません。

もしかすると「モンスターゴールド」と呼ばれる金塊が発掘された、鹿折金山が存在したことと何か関係があるのかなと感じました。興味のある方は、調べてみると面白い発見があるかもしれないですね。

一度「ムカエル」「pier7」の方へと戻り、商店街を眺めます。

一枚目は「ムカエル」「pier7」側から見た様子。二枚目は反対側から見た様子です。

ショッピングモールのように統一感のある規格の店舗が並んでいます。お土産屋や食品店、飲食店等が並びます。

二枚目を撮影した場所から向きを変えると、別の商店街が見られます。

南町紫神社前商店街です。

https://kesennuma-kanko.jp/murasakijinja_syotengai/

こちらは、共同店舗と公営住宅を組み合わせた事業として行われました。

そのため、中に入ると商店街のすぐ目の前に公営住宅が見える、斬新な景色が見られます。

この場所から最初に示した地図で右下方向に進みます。

市営住宅と介護事業所、商店が一体となった建物が複数見られました。

商住一体型エリアとでも言いましょうか。

過疎化が進み、交通インフラの縮小が避けられない現代において、地方においても都心部のようなコンパクトが進んでいる、そんな雰囲気を感じられました。

東日本大震災後、気仙沼市に新たに生まれた産業

海側へと歩きます。

「pier7」を横切って、最初の地図で言えば右側へと進みます。

渡辺謙が作ったとされる「K-port」です。

昼時になると大体賑わっている印象を受けます。

稀に渡辺謙本人とエンカウントできるらしいですが、本当に出会えるのか分かりません。

気仙沼プラザホテルです。山の上にあります。

後ろから見ると、一層山の上にあるのが分かります。

気仙沼プラザホテルに向かう坂の途中には、東日本大震災後に気仙沼市で新たなに花開いた産業「気仙沼ニッティング」のお店があります。

少し分かり難いのですが、青い建物が「気仙沼ニッティング」です。

お店に行く場合、画像にうっすら見える階段は使えません。こちらは隣家の私有地に繋がっているためです。

そのため、もしもお店に行くのであれば、手前の坂道の方を進みます。

坂の途中、先程まで歩いていたエリアを一望できました。綺麗に整備されており、自然と都市が一体となった美しい景観が楽しめます。

住宅街を少し歩いた先にある小道に入ります。

なお、ここまでの道筋は、「斉吉」への案内に従えば迷わないでしょう。

少し歩くと青い建物が見えます。

尚、散策当時は休業しており、再開は10月からとのことでした。

「気仙沼ニッティング」は、世界屈指のコンサルタント会社「マッキンゼー・アンド・カンパニー」、ブータン初代首相フェローと華々しい経歴のある御手洗瑞子氏が立ち上げた事業で、気仙沼市の新たな産業として全国的に注目されています。

東日本大震災の被災地では、以降様々な人々によって様々な事業が立ち上がりました。しかしながら、その多くは道半ばで消え、現在に至るまで残っているものは多くありません。

「気仙沼ニッティング」は、数少ない継続中の事業であり、全国的に名を知らしめた稀少な成功例の一つです。

「気仙沼ニッティング」から更に奥に進むと「斉吉」があります。

「金のさんま」で有名な会社です。

メディアに取り上げられる機会も多く、東日本大震災を経てより逞しく成長した会社の一つと言えます。

非常に分かり難い場所に店舗を開く形になりましたが、それでも多くのお客様が訪れるほど人気なのが、その事実を強く示していると言えます。

来た道を戻り、一度気仙沼プラザホテルに向かいます。

そしてエレベーターを降り、再び湾港を歩きます。

ちなみに海を挟んだ向かい側には、前回紹介したスポットが見えます。

海沿いには、地元の海産物が購入できる施設がありました。

飲食店も併設されているので、海産物が好きな人は立ち寄って欲しいですね。

秋刀魚の時期ということもあり、多くの来訪客で賑わっていました。

更に歩くと、気仙沼市ならではの大きな船が並ぶ景色、そして広大な魚市場が目に入ります。

今回の散策は、ここで終えました。魚市場方面はまだ散策していないので、またいつか伺いたいと思います。

気仙沼市南町は商業・観光・学校・生活がそろったエリア

今回の散策を通じて感じたのは、この南町エリアの快適さ・居心地の良さです。

商店街と住宅地の距離が近く、観光に適した美しさがあります。食は和洋中が一通り揃っており、また学校まで存在します。

今回紹介しませんでしたが、銀行もひとかたまりに集まっており、少し歩けば市役所にも行けます。

観光だけでなく、恐らく生活面でも不自由は少ないのではないでしょうか。もちろん実際に住むとなると観光・散策では見えない不便さや不快な点は出てくるでしょう。

一方で、ワーケーションなどの一時的な滞在について考えれば、非常に快適な空間を提供できているエリアに感じられます。

少なくとも近隣市町村間で比較した場合、居心地の良さや利便性は群を抜いて高いのではないでしょうか。

いつ訪れてもそれなりに来訪者が多く、また何より大学生のような若い男女の姿が目に付くのは、まさにそうした魅力あってこそなのだと思います。











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