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もうすぐ1歳! パティスリーバカンスの物語

バカンスの中にある、小さなお菓子屋さん


実はベーカリーバカンスには、パン屋さんの他にもう一つの顔があるんです。それがパティスリーバカンス“ベーカリーバカンスの一角にある小さなお菓子屋さん”として、2023年7月に産声を上げたブランドです。

これまでSNSでもあまり大きな告知をしないままだったのですが、少しずつお客さまの認知度が高まってきたように感じています(嬉しい!)。

お店の一角ながら、“バカンス”の名を掲げたパティスリー。その誕生からもうすぐ1年となるいま、ブランドを担うパティシエの木場(こば)に改めてパティスリーバカンスへの想いを聞いてみることにしました。

“パン横のお菓子”が、いつしか一つのブランドへ


「バカンスで働いている友人から、『パンの横にお菓子を置いてほしい』と声をかけてもらったのがきっかけでした。それが2023年の2月ごろですね。それまでカフェで働いていたので、ちょっとしたお菓子であれば掛け持ちしながらでも作れるなぁ、なんて考えていました」

専門学校で調理と製菓を学んだ後、街のケーキ屋さんに勤務。その後カフェで勤めていたとき、バカンスから思いがけないオファーが。

「次第にお菓子専用のスペースを作っていただき、新作もいろいろと考えさせてもらえるように。そして『パティスリーバカンス』というブランドが立ち上がりました。ちょっとしたお菓子なら…と思って始めたことが、あっという間に大きくなっていったというか。5年ほど勤めていたカフェを退職し、バカンスのパティシエとして正式に働くことになりました」

昨年夏ごろに販売した焼き菓子セットの中身。
蒸し暑い季節でも食べたくなるような、フルーツや素材の香りを楽しめるラインナップ。
スタッフ数名でパティスリーバカンスのインスタグラムも始動。フォロワーさんを増やしていきたい!

厨房の中は刺激がいっぱい


バカンス唯一のパティシエとして働く彼女。当たり前ですが、周りにいるのはパン職人ばかり。異なる分野のプロが肩を並べて働くだけではなく、米粉や酒粕をパンに使うバカンスはパン屋の中でも少し個性派。そんな環境の中で、何か驚きや発見はあったのでしょうか?

パンと同じように米粉を使ってほしいと最初に村本店長に言われたことや、いただいたパウンドケーキの既存レシピに酒粕がしっかり使われていたことに驚きましたね。でも今はそれがやっぱりこの店らしさだなと。私の作るお菓子で、バカンスらしいおいしさを感じていただけたら嬉しいです

※上記のおやつBOXは昨年の限定商品です

みりんを使った優しい甘さのロールケーキが登場したことも。

また、一緒に働く村本の発想にはいつもハッとさせられているそうです。

村本店長は発想力がすごいなといつも思うんです。『こういう材料使ってみたら?』とポンと出てくる一言もそうですし、店長はときどき『アレ入れてみたらおいしいかなぁ〜、どうかなぁ〜……』とつぶやきながらパンをこねてたりするんですけど(笑)、それを近くで見ていると、『あぁ、そういう食材の組み合わせの手もあるんや』といった新しい気づきがたくさんありますね」

また、どちらかというと発想を形にするのに時間がかかるタイプという自身に対して、村本は思い立ったらすぐ行動して形にするタイプなのだそう。

「失敗しても改善して、きちんと商品化して利益にもつなげているところをすごく尊敬しているんです」と、直接本人には話せない(?)素直な気持ちも教えてくれました。

バカンスの厨房には、刺激がたくさんあるようです。

バカンスらしい温かいお菓子を届けたい


現在のパティスリーバカンスは、パウンドケーキやフィナンシェ、米粉を使ったガレットやスノーボールなど、馴染みのあるシンプルな焼き菓子が中心。

「お客さまのほとんどはパンを目当てに来られるので、複雑すぎるお菓子だと手に取ってもらえないかもしれないかなと。でも、少しずつパティスリーバカンスの味を知っていただけるようになってきたいま、既存のラインナップのブラッシュアップに加えて、新作もどんどん作っていけたらと考えています」。今後は、スパイスを使ったお酒に合うチーズクッキーや生菓子にもチャレンジしていきたいのだとか。

原点は、母が作ってくれたパウンドケーキ。「子どものころ、お母さんがたまに作ってくれるパウンドケーキがめちゃくちゃおいしかったことが私の思い出。中高生になって私もお菓子を作ってみたんですが、友達が『おいしい』と喜んでくれたことがすごく嬉しくて、パティシエの道へ進みました」

「お届けしたいのは、自分のブレイク時間にちょっとつまめる気軽なお菓子。定番のお菓子を召し上がっていただいたあとに『今度は新商品も買ってみようかな』なんて思っていただけたら幸せです。バカンスではみんな笑いながら働いているんですが、そんなじんわりとした“温かさ”みたいなものも、お菓子を通して感じてもらえたら嬉しいです」

毎日のちょっとしたひとときを、パンとお菓子でバカンス気分に。
進化を続けるパティスリーバカンスを、どうぞよろしくお願いいたします!

▶︎「ベーカリーバカンス」と「ル・クロワッサン・ド・バカンス」は、神戸で飲食店を展開する株式会社ファイブスクエアが運営するお店です。
系列店舗でもnoteがスタートしましたので、ぜひご覧ください!


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