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【マダミス制作 虎の巻】#10 解説テキスト書き方とコツ

割引あり

 マダミスをプレイした後、プレイヤーに配布される「解説テキスト」。

 しっかり書いたほうがいいと言われるけど、何をどう書けばいいのかわからないという人も多いと思います。

 この記事では「解説テキスト」に書くべき内容と、その書き方について解説していきます。





◆基礎編

■解説テキストとは?

 はじめに、マーダーミステリー・ストーリープレイングにおける「解説テキスト」は、謎解きの答え合わせをするためだけのものではありません

 解説テキストはプレイヤーの視点に寄り添って物語の全容を明らかにし、シナリオの納得感・満足度を最大限高めるために用意するものです。

 「どんな背景のもと」「何が起こっていて」「どう行動すると」「どのように自分の運命が変わったのか」……これらを”知る”ことではじめてプレイヤーはあなたのシナリオを十全に楽しむことができたと言えるのです。

 特に、一つひとつ質問に対応してくれるゲームマスターが存在していないGMレス作品やウズでは、解説テキストでモヤモヤを解消・スッキリさせてあげられるかどうかが、全体の満足度を大きく左右します。


■何を書けばいいのか(マーダーミステリー編)

 まず、マーダーミステリーの解説テキストに何を書けばいいのかについてですが、最低限以下の5つを書くということを意識しておきましょう。

①(大謎)どうすれば真相に辿り着くことができたのか
②(大謎)事件の真相
③(目標)各キャラクターの目標・役割
④(目標)目標達成の道筋
⑤(ED)分岐とエンディング

 この項では上記の要素について、どのように書けばいいのかを解説していきます。

▷どうすれば真相に辿り着くことができたのか
 
いわゆるメインの事件をどのようにすれば解くことができたのか、その道筋を解説していきましょう。ここで注意してほしいのが以下の2点です。

①キャラクターの視点に寄り添うこと
②方法論を細かく説明すること

①キャラクターの視点に寄り添うこと
 当たり前ですが、作者は物語の全体像が完全に把握できている状態です。

 しかしプレイヤー(キャラクター)はというと、見えないものが多々あります。何せそれこそがマーダーミステリーの面白いところであり、難しいポイントなのですから。

 例えるなら迷路を俯瞰して見ている状態と、中から見ている状態の違いです。
 いきなり迷路を上から撮影した写真を見せられて「構造はこうなっていて、このルートを進めば出口に辿り着けました!」と提示されてもプレイヤーは理解することができません。

 ゆえに、想定していた『プレイヤーの思考順序』をトレースして説明してあげるというのが必要になります。以下に単純な例を書きました。

スタート「死因が提示されます」
 ↓
「死亡推定時刻がわからないので被害者の目撃証言を洗い出します」
 ↓
「最後に目撃された時刻がわかったので、その時間以降のアリバイを確かめます」
 ↓
「アリバイ所持者の中から凶器を使用できた人物を洗い出します」
 ↓
「その中で動機があった人物を洗い出します」
 ↓
「犯人が絞り込めました」ゴール

 もちろん推理の順序や道筋は1パターンだけではないでしょう。ですが、探偵が自身の推理・考え方を容疑者たちに解くように丁寧に、思考の道筋を示してあげることで「なるほど、こうやって考えればよかったのか」と腹落ちする解説になるのです。


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