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【マダミス制作 虎の巻】#13 ゲーム進行表の書き方
マダミスには、全体の進行の流れや各フェーズの進め方を示す「ゲーム進行表」というものがあります。参加者全員が進行に迷うことなく、フェアにシナリオを楽しむために進行表は重要です。
本記事では、ゲーム進行表に書く内容とその例について紹介します。
ゲーム進行表とは?
ゲーム進行表は、シナリオ全体の流れ、それぞれのフェーズの所要時間と説明を示すものです。
ゲーム進行表の例
ルール確認(5分)
全員でルールを確認します。
キャラクター選択(3分)
資料の○ページを見て、被らないようにキャラクターを選択してください。
オープニング(5分)
資料の○ページを見て、読み合わせをします。地の文は○○、それぞれのキャラクターのセリフは担当者が読み上げてください。
キャラクターテキスト読み込み(10分)
ミュートにして、それぞれのキャラクターテキストを読んでください。時間が足りなければ延長してください。
第一議論(10分)
全体議論をします。密談はできません。
追加情報の確認(3分)
それぞれ資料○ページを開いて、追加情報を確認してください。
第二議論(15分)
議論を再開します。終了5分前まで密談(2人で会話)が可能です。
推理発表(2分×4人)
一人2分ずつ事件の真相についての推理を話します。発表者以外はミュートにして聞いてください。
投票(5分)
資料○ページを見て、投票を行ってください。同票時の処理は○ページに書かれています。
エンディング(5分)
投票結果に合ったエンディングを選択し、読み合わせをしてください。
感想戦
それぞれどのような内容を書けばいいのか、所要時間をどうやって決めるのかなどを解説していきます。
ルール確認・環境設定
本編開始前にシナリオ固有のルールの確認や環境設定をするための時間です。
マダミスが初めての人、盤面ツールを使用するのが初めての人などがいたら、マダミスの一般的なルールやツールの操作について説明が入ることもあります。
ウズにおいてはキャラクター選択の後にフェーズとして配置されることが多いです。
キャラクター選択
どの資料のどこを見てキャラクター情報を確認するか、希望が被った場合にどうやって決めるのかなどを記載しましょう。以下はサンプルです。
「hajimeni.pdf」の3ページを見て、キャラクターを選択してください。複数人で同じキャラクターを担当することはできません。
希望が被った場合は話し合いやダイスで決定してください。
ウズではアプリの共通文および機能で補完されるため、説明は不要です。
また、配役用のコンテンツ(web診断や質問票)がある場合はそちらも分かりやすく記載しておきましょう。
オープニング
●時間について
スピーチでは、1分間に300文字とよく言われます。マダミスでは、もう少し間をとったり感情を込めて読んだりするでしょうから、オープニング全体の文字数÷200くらいが目安の所要時間となるでしょう。
●内容について
どの資料のどこにオープニングが書かれているか提示しましょう。地の文やNPCのセリフがある場合は誰が読むのかを指定します。
マダミス制作ツール「ウズスタジオv2」では、オープニングフェーズ内のキャプションまたはサブタイトルで、地の文やNPCのセリフの読み手を提示します。
![](https://assets.st-note.com/img/1702979595712-x1SE1fib16.png?width=800)
その他は設定に基づき、アプリが自動で進行してくれるため、「ゲームの流れ」の編集画面では以下のように書いておけば十分でしょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1702979770911-GBq4CucLdn.png?width=800)
オープニングがキャラクターテキスト読み込みの後に来るシナリオもあります。
キャラクターテキスト読み込み
●時間について
1分間に読める文字数は400~600文字と言われているので、キャラクターテキストの文字数÷500くらいを目安に読み込み時間を設定するとよいでしょう。
●内容について
それぞれどの資料を開いてどこまで読むのかを指定します。
追加の展開や情報なども含めて1つの資料にまとめてある場合は、この時点のテキスト読み込みで何ページまで読むのかも指定しましょう。STOPマークで区切っているシナリオもあります。
初心者向けには、他のキャラクターのテキストを読んではいけない点、ミュート指示なども書いておくとよいでしょう。
また、個別のキャラクターテキスト以外に共通情報や事前情報などの資料も読む必要がある場合は、その旨を記載しておきましょう。
読み込み時間の延長が問題ないかについても書いておくと親切です。
それぞれ「キャラ名.pdf」となっている資料を開きます。他のキャラクターのテキストを読んでしまうとゲームが成り立たなくなるため、担当キャラクターのもので間違いないか、1ページ目でしっかり確認してください。
ここでは5ページ目のSTOPマークの手前まで読みます。読み込み時には全員ミュートにしてください。
読み込み時間の目安は10分です。時間が足りない場合は適宜延長してかまいません。
ウズでは、タイマー設定やテキストの配布設定をすることができ、プレイ中は自動で進行されるため、上のような詳細な説明は不要です。
「ゲームの流れ」および該当のフェーズ内では、以下のように書いておくとよいでしょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1702979882389-SlZEYUpHtt.png?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1702979895083-WD8iwoDb9g.png?width=800)
議論
●時間について
議論時間の最終決定はテストプレイを踏まえて行います。そのため、極論を言うと、最初は適当に勘で決めることになります。
勘のヒントになるのは、人数×一人あたりの喋る時間です。議論中に出してほしい重要な情報が、それぞれのキャラクターシートに1000字程度あるなら、(1分間に200文字喋るとして)1000÷200の5分が一人の情報伝達に必要な時間になります。4人シナリオであれば、4人×5分=20分を初期設定と考えるわけです。
●内容について
議論フェーズの説明はシナリオによって様々です。ここでは、よくある説明要素を紹介します。
以下のリストから、それぞれのシナリオに必要な要素を抜き出して説明文を構成してください。
議論フェーズの説明要素
●議論時間が何分か(必須)
●密談ができるか(3人以上のシナリオでは必須)
・議論中いつでもできるのか、終了何分前までなどの制限があるのか
・1度の密談の時間目安
・密談ルームの最大人数
・同時密談の最大組数
・密談中の手がかり(カード)の扱い方
●調査のルール
・どの順番で調査するのか
・各議論フェーズで何個のトークンを使用できるか
・トークンは必ず消費しなければならないか、余らせることができるのか
・使用しなかったトークンは繰り越されるのか、消滅するのか
・トークンの譲渡は可能か
●手がかり(カード)の全体公開・譲渡・個別共有などのルール
・何枚以上を非公開のままにしてはいけないという制限があるか
・密談中に譲渡ができる場合、それは密談ルームにいる間だけを指すのか、全体会議ルームに残っている2名も密談として扱われるのか
ウズでは、議論フェーズに自動で動くタイマーをつける、決まったフェーズでしか密談や手がかりの全体公開・譲渡・個別共有ができないようにする、山札から手がかりを取得すると自動で必要な数のトークンが消費される等の設定ができるため、説明を簡略化できます。
「ゲームの流れ」での表示例は以下の通りです。
![](https://assets.st-note.com/img/1702980055050-6DwjexCbXI.png?width=800)
推理発表
発表順は決まっているのか、あるいはダイスで決定するのか、一人当たりの発表時間の目安はどのくらいかなどを記載します。
誰かの発表中に反応を返してはいけない点も必要であれば書いておきましょう。
事件の犯人について、1人2分程度で発表します。発表順はダイスで決定してください。
他の人の推理発表中に同意や反論をしてはいけません。発表者以外はミュートにしておきましょう。
推理発表の時間を設けないシナリオもあります。
投票
投票選択肢がどこで提示されるのか、複数投票が可能なのか、同票になった場合はどうするのか(決選投票をする、資料にある優先順位に従って決まるなど)、GMレスの場合の投票方法などを説明しましょう。
個別の質問に関する指示があれば、そちらも書いておきましょう。
時間は5分程度のシナリオが多いです。
それぞれ「キャラ名.pdf」の最後のページを見て、投票先を1つ決定してください。複数の選択肢に投票することはできません。
GMレスの場合は、投票先をテキストチャットに入力した状態で待機し、声をかけあって同時に送信するといった方法をとってください。
同票になった場合の処理は、「ending.pdf」の2ページ目に記載されています。
個別の質問が書かれているキャラクターは、その回答を個人チャンネルにメモしておいてください。エンディング後に正誤判定がおこなわれます。
ウズでは、選択肢の提示や投票できるキャラクターの制限が可能な投票専用のフェーズを設けることができ、分岐処理も自動で行われるため、詳細な説明は不要です。
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エンディング
どの資料を開くのか、投票結果による分岐の説明がどこに書かれているのか、地の文やNPCのセリフがある場合は誰が読むのかを提示します。所要時間の考え方はオープニングと同じです。
「ending.pdf」を開いてください。分岐については3ページ目に書かれています。
地の文の読み手はそれぞれのエンディング内での指定に従ってください。
ウズの場合は分岐処理の説明が不要です。オープニングと同様に、地の文やNPCの読み手だけ、キャプションかサブタイトルで指定するとよいでしょう。
おわりに
ゲーム進行表に書く内容と例について紹介しました。
ゲーム進行表への記載内容は制作ツールや公開する場によって変わりますが、本記事が進行表作成のヒントになれば幸いです。
【ライター】
ウズスタジオ編集部
マダミス通話アプリ「ウズ」のシナリオ担当チーム。
ウズに掲載される作品の審査・公開対応、公式シナリオの企画・制作、マダミス制作のナレッジ共有等をおこなっている。
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