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そして、現在 〜今、僕にできること〜その①

現在の僕の状況についてお話します。

この冬はスキーを人一倍頑張っていました。ある意味ムキになっていたかもしれません。スキーは小学2年生の頃から父親に連れられて、中学3年生までやっていました。その後、色々あって家族でスキーに行くことはなくなりました。高校時代に友達と1回行き、専門学校時代に体育の授業で2度、そして卒業後に1度行ったくらいです。この間はすっかりスキーのことを忘れていたような気がします。それ以外に夢中になっていたものがあったからだと思います。

それから、少し経った時のこと。おそらく入職1年目の秋くらいだと思います。スキーヤーが空に飛んでいる写真、映像を見たのです。その瞬間、僕は心奪われました。僕の知らないスキーがそこにはありました。元々、ゲレンデでもあまり整地されていない斜面を滑るのが好きだったり、あえて柔らかい雪の上を滑ってみたり小学生の時にその楽しさを感じいたかもしれません。いつも父親の背中を見ながら、決められたルートを滑ることに嫌気がさしていたかもしれません。

フリースタイルスキーに出会ってからの僕は、周りの仲間と度々スキー場へと足を運びました。もちろん僕はフリースタイルスキーを学びたかったのですが、周りの仲間にフリースタイルスキーおろかスキーをするものはいませんでした。スノーボードを1から始める仲間と一緒に彼らが滑れるようになることを一番に考えていたかもしれません。

しかし、ここ最近は事情が変わってきたのです。仲間に家庭ができたり、ウインタースポーツそのものに興味がなくなったり、一緒に滑る相手が減ってきました。その中でも、同じフリースタイルスキーをしている後輩に出会ったり趣味として続けている仲間がいたり、今まで以上に僕は自分の滑りたいスタイルで滑ることができるようになったのです。

昨年からパークいわゆる、ジャンプやBOXやレールなどのアイテムがあるコースで滑ることに力を入れるようになりました。そして少しず体の使い方が分かるようになってきました。今まで考えもしなかった、手すりのようなものを滑ったりジャンプして空中で360度回転するような技もできるようになってきました。

2020年4月3日、いつものように一人でスキーに行きました。この日は朝は気温が低くく雪面は固く、昼にはポカポカ陽気で雪面は砂糖のようなサクサクとした状態でした。パークの滑りは上々でしたが、普通の滑りが思うような滑りができず、なんだか腑に落ちない気持ちでした。そろそろ、お昼休憩にしようかと思いながら滑っていたのですが、少しエッジを(板の側面から見える金属の部分)立てることで気持ちよく滑れるようになることが分かり、スピードを出して滑っていました。

言い訳になってしまいますが、僕が使用している板はパーク内で遊ぶための板になっており、先端が船の先のように尖っています。また、板は身長より短く足の位置は板の真ん中に近い位置になっています。そして、解放値と言われる板に衝撃があった時に、靴が板から離される仕組みも適正より若干強めに設定してあったのです。

サクッサクッの雪の上をある程度のスピードを出してターンをした瞬間、僕の右足は思いっきり内側に90度曲がり、そのまま板が離れないまま前方に吹っ飛びました。転がったのでしょうか、痛みと同時に息が出来なくなる感覚がありました。立つために板を揃えようとしますが、動くにも動けない状況でした。滑っていた方が、「レスキュー呼ぼうか?」と声をかけてくれましたが、一度立ってみてからと思い板を外して立ち上がりました。立てたと同時に足を前に出した途端、右膝が内側に曲がり歩くことはできませんでした。僕は状況を納得しなきゃいけないと奥歯をかみしめ、レスキューをお願いしました。


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