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本の内容は忘れてもいい

読書している身からすると、一度読んだだけで内容がすべて頭の中に入る人が羨ましい。憧れもあります。自分も一撃で内容を覚えられるようになりたい!と。

読書の姿勢として、読みっぱなしにするのはもったいないです。時間とお金のムダです(当方、積読本が20冊程度あるので、ブーメラン)。
お金はもちろんのこと、買うのに費やした時間と読書時間をポイっと捨てたくはないでしょう。
だからこそ、せっかくお金と時間を払うからには、内容を少しでも、いや、すべてを血肉にしたいと焦がれる訳です。

読書術の本が出版され売れるのは、こういった消費者のニーズがあるからです。
人は損を嫌うため、なおさら「損をしたくない」心理がはたらき、内容を一言一句留めようとします。

もちろん、その心意気はよし!

だけど、ムダを極端に嫌うと、肩に力が入って逆に読書のハードルが上がってしまいます。
ある種の強迫観念とでもいいましょうか。「覚えなきゃ、覚えなきゃ、覚えなきゃ……」と駆られては、頭に残るものも残りません。
「こんなに記憶に残せない自分って……」と自己嫌悪に陥るかもしれません。

なので、もっとゆるーく読書しませんか?と思うんです。
別に内容を忘れもいいじゃないですか。少しでも、書いてあることを自分のものにする姿勢は、大事です。
内容を忘れたからといって、同じような内容に出会えない訳ではありません。読書を続けていれば、いつか同じような内容に出会えます。

人間の記憶力って、すんごい曖昧なものです。けど、すべてがすべて忘れることはありません。
「なんかで読んだことあるなぁ」「知っているような、知らないような?」みたいに、僅かでも記憶に残るものです。

そういう「どっかで会ったことあるけど、なんだっけ?」を繰り返すうちに、自分の中に知識として蓄えられていきます。
何度も何度も繰り返し出会っていれば、否が応でも覚えられます。

100%は覚えられないかもしれません。
別に100%じゃなくてもよくないですか?70〜80%も記憶に残れば、充分です。
学者だったら、100%(に限りなく近いほど)覚えないといけないでしょうが、わたしたちにそんな次元は求められません。
わたしたちにおいては、ちょっと覚えていて、「そういや、アレってなんだっけか?」となった都度、検索できる程度でいいです。

積極的に内容を忘れろ、とは言いません。それは、お金と時間を勢いつけて捨てる行為です。
覚えなければならない、という気持ちを忘れて読書するのが、ほどほどに積極的な読書への姿勢ではないでしょうか。

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