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" ユカイだけじゃない " エンジニアリングを次の100年に向けて | 猫舌フーフープロジェクトインタビュー

みなさんこんにちは。デザイナーの はらだ です。

すっかり秋の気温になってきましたね。
コーヒーもアイスからホットに切り替える季節になりましたが、私の最近の悩みはこのコーヒーです。

…… あ っ つ い ! ! ! ! !(猫舌)

そう、淹れたてが美味しいはずのコーヒー。
私が安心して飲めるのは30分後なのです。
「誰かフーフーして冷ましてくれればいいのに…」

そんな妄想を大真面目に実現させたのがこの『猫舌フーフー』!

ユカイなプロジェクトに込められた想いをメンバーに伺いました。

プロフィール

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山本 - ユカイ工学 / エンジニア
2019年にユカイ工学に入社。猫舌フーフーでは回路・ファームウェア担当。現在は「Petit Qoobo」の開発を主に行っている。
鈴木 - ユカイ工学 / COO
外資系コンサルティング会社、スタートアップを経て、2018年からユカイ工学へ転じ、BOCCOを中心とした法人営業を統括。入社前から自宅(子供向け)と実家(母親向け)の両方でBOCCOを活用、手放せません。
冨永 - ユカイ工学 / CMO
最終面接で「3分落語」を披露し株式会社タカラトミーに入社。営業を経て、新規企画を行う部署へ。数多くの商品を世に出す。2016年にユカイ工学へ。国内海外のプロダクト事業を担当。猫舌の妻・息子2人と暮らす。
水落 - ユカイ工学 / デザイナー
パナソニックにてハードウェアエンジニアとしてアナログICの設計開発に従事したのち、桑沢デザイン研究所にてプロダクトデザインを学ぶ。2014年よりユカイ工学にてデザイナーとして働く。
巽 - ユカイ工学 / CDO
豊橋技術科学大岡田研究室在籍中数多くのロボットのデザインを手がける。その後、デザインオフィスnendoを経て、2014年よりユカイ工学に参画。
BOCCO、BOCCO emoのチーフデザイナー。


妄想がカタチになる瞬間

----- 自分の代わりにフーフーしてくれるロボット。とても面白いアイデアですね!

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冨永
実は『猫舌フーフー』は、僕が社会人になってから温めていた妄想だったんです。

ユカイ工学では、妄想やアイデアをみんなで発表しあう妄想会があるんですけど、そこでこのラフ画を出しました。

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妄想会は楽しい時間でしたが、『猫舌フーフー』はしばらくは何も進まずに眠った状態だったんです。

そんな中で、鈴木さんが「面白いプロジェクト始めようと思うんだけどアイデアないですか?」って声をかけてくれたので、ラフ画を渡しました。

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鈴木
他のアイデアも一緒に提案しましたが、東洋製罐さんの目に留まったのが『猫舌フーフー』だったんです。


同じ価値を生み出そうとしているパートナーを見つけた

----- 東洋製罐さんとユカイ工学はどこでつながったのでしょうか?

鈴木
出会いは大企業とベンチャーをつなぐミートアップ会でした。
そこで伺ったのが「OPEN UP! PROJECT」です。

東洋製罐グループOPEN UP! PROJECT
時代によって変化する課題に向き合い、イノベーションで未来を「切り拓く」プロジェクト。
" 次の100年に向けて容器の価値を再定義し、人とのつながりの中で価値を提供する。"

私たちは、人と人のつながりを思い出したり、ホッとするような存在になるロボットをつくっています。
だから、資料を見たときに彼らの目指しているものはユカイ工学と同じだと思ったんです。

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もう、ビビビッときちゃって。
活躍する分野は異なりますが、同じ価値を生み出そうとしているんですよ。
「この人たちとなら一緒にやれるな」って感じました。


ユカイだけじゃダメだ。我々はユカイエンジニアリング

----- 印象に残っているエピソードはありますか?

鈴木
CEOの青木さんのレビューが印象深いですね。
プロトタイプができたので社内レビューをしたんですが、そこで出た言葉が「ユカイだけじゃダメだ。」って。

----- ユカイだけじゃダメとは、どういうことでしょうか?

鈴木
見た目の可愛さだけになってない?との投げかけでした。
「我々はユカイエンジニアリングなのだから、猫舌の人を減らすコンセプトに忠実であり、それをエンジニアリングとして実践するのが大切だよね。」と。

ユカイ工学に元々あった価値観だと思いますが、このプロジェクトで改めて実感しました。

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山本
そういえば、最初は風がまっすぐ出なくて口を削ったり、細かく調整しましたね。


そうそう。口の形が結構ミソで。
うまくフーフーできるように風を出すにはどれくらい口を開ければよいか何度も試しました。

水落
他にも「口からの風だけじゃなくてもう一工夫ほしいね」って話が出て、耳が動くように調整しましたよね。

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そうですね。
デザインも何度か直しつつ、耳の形も何回か試作してプルプル動くように調整しました。


職種を越境したものづくり

----- 口や耳など細かな調整がたくさんされている印象ですが、その他にチャレンジしたことはありましたか?

水落
ユカイ工学ではこれまで様々な受託製作やプロデュースを行ってきましたが、『猫舌フーフー』はかなり自由度の高いプロジェクトでしたね。
だからこそアイデアも色々試しました。


そうですね。
チャレンジといえば、最初は口の中に笛を入れようとしていたんです。
風力不足で音も風も出ないので泣く泣く断念したり…試行錯誤しながらつくりましたね。

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山本
試行錯誤といえば、回路も結構大変でした。
『猫舌フーフー』のカラダにはArduinoは大きすぎるので、専用の基板を起こす必要がありました。でも最初は全然モーターが回らなくて、安定的にモーターが回るように細かく調整しました。

水落
そうそう!
試作段階では僕がブレッドボード上で回路を組んで、Arduinoのソフトウェアを書きました。これならいけそうだぞ!となった段階で、エンジニアの山本さんにお渡ししたんですよね。

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----- プロトタイプのエンジニアリング部分をデザイナーの水落さんが担当されていたんですね。

水落
たまにはArduino触りたいな〜って言っていたら「じゃあやってみる?」って感じで参加したような気がします。


水落さんは割と特殊な例かもしれませんが、ユカイ工学は職種を越境してものづくりをしていくことが多いですね。


作って終わりではなく、その先のことも一緒に

----- プロジェクトはどのくらいの期間をかけて行われましたか?


企画から開発、試作納品まで約半年程ですね。
今はさらにブラッシュアップしつつ、量産の道を模索している段階です。

冨永
世界中の猫舌ピーポーに届けたいですね!
実は僕、東洋製罐のみなさんとはお会いしていないんです。
でも「自分たちの想いが届いたことでプロジェクトが進められたことが嬉しい」ってメッセージをもらって、僕も本当に嬉しくて。

僕の妄想がカタチになっただけじゃなくて、東洋製罐さんがどんどんプロモーションしてくれました。会ったことはないけれど、一緒に美味しいお酒が飲めそうだなって思ってます。一緒にフーフーしたいですね。

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鈴木
ユカイ工学では他にも脳波デバイスカラクリ音楽隊のような企画段階から一緒にものづくりをしてきた例がたくさんあるんです。
どれも図面通りにつくるのではなく、ユカイ工学だからこそできるアプローチでカタチにしてきました。

それはもちろんユカイ工学の精鋭たちの力ですが、それを一緒に楽しんでくれるパートナーと一緒だからできることでもあります。

冨永
そうですよね。
『猫舌フーフー』も僕の妄想がタネでしたが、実際にお問い合わせいただく中には同じように、悩んでいる方も多くて。

ユカイ工学は社内で企画から試作、製品化のお手伝いまで一気通貫でできるので、カタチにしたい妄想があったら是非お声がけいただきたいですね。

ユカイ工学お問い合わせ


interviewer:デザイナー はらだ
Photo:デザイナー 水落 / はらだ


編集後記:ユカイエンジニアリング

当たり前であること程、時にハッっとさせられることがあります。

「我々はユカイエンジニアリングなのだから、猫舌の人を減らすコンセプトに忠実であり、それをエンジニアリングとして実践するのが大切だよね。」

プロジェクト内で発せられたCEO青木さんの発言は、ユカイ工学の在り方を改めて意識するものでした。

ユカイ工学 バリュー
「カワイイは正義」
「ものづくりをユカイに実践する」
「妄想をプロトタイプする」
「競争をせず驚きで勝利する」
「困難な目標を達成し仲間と共に成長する」

社員の妄想からはじまり、一緒に楽しんでくれるパートナーと行うものづくり。
大真面目にユカイを追求した、なんともユカイ工学らしいプロジェクトなのではないでしょうか。

「こんなものがあったらいいのにな」
ユカイ工学であなたの妄想のタネを芽吹かせてみませんか?


その他のインタビューnoteはこちら


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