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ZoomとSlackの使い分けで日本の会議多過ぎ問題を倒す


リモートコミュニケーション初級:Zoomって便利!

コロナの影響をうけてリモートワークが一気に進んだ日本では、Zoomが流行っていますね。ただZoomのお陰で生産性が上がったという感覚は錯覚です。画像4

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リモートワーク の効果で通勤や営業の移動時間が減り、デスクワーク可能時間が上がったという要因が大きいです。労働効率(生産性)が上がらず労働時間が長くなっただけでは、移動時間を思考の整理や気分転換に使っていた人を中心にリモートワーク 疲れが発生する可能性が高いです。


また上司からのLINEでの状況確認や監視ツール利用が問題になっていますが、これから不要不急の上司やリーダーからメンバーへのZoom会議に増えていく気がしてなりません。これでは従来より会議が多い長いと不評の日本型ワークスタイルに戻るだけになってしまいます。

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そうなると、もっと日本の労働生産性は低迷することになるでしょう。その原因は、従来よりある下記のような会議スタイルあると考えています。

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・発表者以外は事前に情報に目を通していない
・発言する人は少数
・少人数で論点を整理

この日本型会議の効率の悪さは、同時に話す人は1名に限られかつ全員に向けて一方的にしか話せないTV会議の技術的限界により助長されます。この技術的限界は、話者の位置特定ができないため同時に話されると「誰が何を言っているかわからない」というところに原因があります。パソコンやヘッドセットのステレオスピーカーを使っている限りは、早々に解決するのは困難です。
このような会議が増えていけば、リモートワークになっても業務効率が上がるわけがありません。さらに映像情報から読み取れる非言語情報が乏しいTV会議では「なんで、こんな会議をチーム全員でやる必要があったの?」という参加者は増えるでしょう。


リモートコミュニケーション中級:Slackを併用しよう!

では「どうすればいいか?」
ニューノーマルに対応した効率的ワークチームを作るためには、非同期コミュニケーションを徹底的に鍛えるべきだと考えています。Slackを利用すれば、事前に資料を共有するだけではなく、先に論点を洗い出すことができます。こうすれば相手の時間を拘束せず自由な時間に共有された情報や相手からのフィードバックを受けることができます。このようなチャットや掲示板等の情報伝達を、音声映像をリアルタイムに共有するTV会議が実現する同期コミュニケーションとの対義語として、非同期コミュニケーションと呼んでいます。
私のクライアント企業の中でも、特に若い人、昔からSNSに慣れ親しんでいる人は会議中でも会議外でも公開のチャットルーム上で返信をくれる人が多いです。多い時は二、三人で会議前に200以上の投稿をしていることもあります。この活動は、資料で伝わらない点、会議の論点を洗い出すだでなく、発言者の主義主張やその前提となる業務経験からくるスタンスをも明らかにします。リモートワーク時代において、このような状況を事前に共有できることは、議論効率にとても大きな影響を与えます。(これを実現する方法は他にもありますが、次回!)

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そしてこのような議論が一通り尽くされたとしても、資料内での主張の力点などはやはり同期コミュニケーション(TV会議)でしか伝わりません。その部分だけをZoomでおさらいして、事前に皆であげた論点からの変更点や優先順位を確認して、それ以降のOUTPUT共有や発散的な議論はチャットやチケット型の業務管理システム等を使ってまた非同期に進める。このような使い分けを元々できている企業は、リモートワークになっても高い生産性を保ったままです。コロナによる社会的な合意によりリモートワークが推奨され労働可能時間が増えた訳で「仕事に拘束される時間が減った」と感じるのは必然でしょう。まだ初級:Zoomで便利!で止まっている企業や組織のリーダーは、Zoomとチャットで気軽に意見しあえる心理的安全性の確保にトライしましょう。きっと日本の生産性改革はこれから始まると期待しています!

余談ですが、このような非同期コミュニケーションツールは私のように英語が苦手な人間が他国の方とコミュニケーションするのにも便利です。テキストコミュニケーションなら、時差もそれほど気にする必要がなくなりますし何より単語検索や翻訳サービスも使えますから。。。(汗) みんなでコミュニケーションツールの利用法を徹底研究しましょう!

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