64.ずっと読みたかった小説を読みました
こんばんは!出口です!
住野よるさんの「腹を割ったら血が出るだけさ」を読みました。
今日は小説の感想を簡潔に。
女子高生の糸林茜寧が「少女のマーチ」という小説の主人公と自分を重ね合わせ、主人公のように自分を変えたいと小説の世界を現実で辿っていきます。
茜寧と小説の主人公の悩みは同じで、「愛されたい」という気持ちに基づいてでしか他者と関われないことです。
この気持ちすごくわかるなーと個人的には感じました。
たぶんほとんどの人は愛されたいし、好かれたいし、必要とされたいと思います。
自分の存在意義や存在理由を周りに委ねることを僕もやることが多いです。
周りから愛される為に本心とは違う行動をとることもあります。
大小はあれど、誰もが仮面を被っているんじゃないでしょうか?
子どもの頃は本能のままに、自分の感情だけを表現してきたかと思います。
それが大人の階段を登るにつれて、協調性や周りに合わせることの大切さを学びます。
いわゆる『空気を読む』ということですね。
どちらも良し悪しはなく、大事なことだと僕は思います。
自分の気持ちを思ったままに表現することは時に素晴らしく、時に問題になることもありますよね。
朝起きて"眠いからまだ寝る"と気持ちのままに行動して仕事に遅刻することは正しいとは思えませんし、逆も然りで、MTGで周りに合わせるだけで自分の思っていることを意見しないのも正しくないと思います。
作中の逢は前者、茜寧は後者で、どちらも比重がかなり偏っていましたよね。
茜寧は「愛されたい」という感情でしか行動できずに自殺を実行するほどに悩んでいました。
しかし、逢は樹理亜から茜寧の悩みの重大さを伝えられてもあまり重く捉えていないようでした。
タイプが真逆なので、お互い相手の気持ちがわからないのは納得です。
ただ、最終的には茜寧も逢も寄り添いあったように感じました。
茜寧は本心を表に出し、逢は樹理亜に嘘をつきました。
前述した通り、僕は茜寧や樹理亜のように周りを気にする比重の方が大きいです。
ただそれがわかっているから逢のような本心のままに表現する力も必要だと理解できます。
自分を知ることで自分に今何が必要かも知ることができます。
また人間関係の悩みも自分と相手を分析することで、見えてくるかもしれないですね。
住野よるさんの作品は全部面白いなー。
では、また。
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