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父の不思議な生態【日記4/19】

在宅ワークの指示が出てほとんど家にいるようになった父が、このところお茶を淹れることにハマりだした。仕事といっても今できることは限られているため時間に余裕があるらしい。食事のたびに急須を取り出し、緑茶か煎茶どちらを飲むか尋ねてくる。

なぜ急にお茶にハマったのか。その理由を聞くと、スーパーに行ったら茶葉が売っていたので買って淹れてみたら、思いのほか美味しかったからとのことだった。お茶なんて何度も飲んできただろうに、なぜ今になって魅了されたりするのだろうか。全く意味が分からない。

父は定期的に何か新しいものにハマる癖がある。元来凝り性なため、一度ハマると満足いくまでこだわり続ける。ゴルフやそば打ち、梅酒づくりにスキューバダイビングなど、興味の範囲は多岐にわたる。それらの趣味は、父の中で設定したある程度の基準を超えると熱が収まっていくらしい。例えばスコアが100を切るまでだったり、潜る回数が150本を超えるまでといった具合に。父は器用なほうではないので、プロのような腕前になることはない。素人に毛が生えたくらいのレベルで終わる。

父が何かにハマることは我が家にとってもはや恒例行事である。けれどそれに振り回されるのもまた家族で、ヨーグルトにハマってからは毎朝食卓に用意されている(これは今も続いている)。気分じゃないからいらないと伝えても無駄で、自ら家族の分を準備する。悪意がないので質が悪い。(もう飽きているのだよこっちは…)

今回はいつまで続くのだろう。お茶への熱が冷める基準は難しいと思っている。長期戦になるに違いない。そもそもここ10年くらい、毎朝コーヒーを飲む生活は続いている。この調子でいくと死ぬまでお茶を淹れ続けるのではないか。そうなればもはやあきらめるほかない。
願わくはプロが淹れるような美味いお茶を出してくれ。

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