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私を知る

noteを書くことで自分のことを考えることが増えた。私のことを書いてみよう。

私の両親は明るく優しい人だった。
言葉でも態度でも愛情を伝えてくれた。
意味もなく不機嫌だったとか冷たくされた記憶もない。

父は商売をしていたせいか人情味溢れる温かい人だった。
時代劇のテレビを見ていても私が来るとドラえもんに変えてくれた。
競馬場に行くと勝利の女神と言ってくれた。

母は私を好きだった。
いつも可愛い可愛いと言ってくれた。

私はおてんばだった。

母のヒールを履いて転び、額に十字傷がある。
忍者ハットリくんの真似をして壁も登っていたし、
スケバン刑事のヨーヨーの練習にも励んでいたし、
貞子より前に井戸に落ちたこともある。

捨てられてる動物はよく拾ってきてたし、
北斗の拳に憧れて指をポキポキ鳴らしたし、
女の子はみんなリカちゃん人形の時代に鬼太郎の家が欲しかった。

家での時間が好きだったし
お母さんが好きだったし
雨がしとしと降る日が好きだった。
大人になったらマックのポテトとフルーチェをたくさん食べたいと思ってた。

ホームドラマに出てくるような幸せな家が当たり前だと思っていた。
幸せだった記憶しかないのは幸せなことだと思う。
それを与えてくれた両親には感謝しかないが、それゆえ苦労した。

知ってることとは違うことがたくさんあった。
世の中はお花畑のようではなかったし、
自分自身にも理想とは違う嫌な一面があった。
幸せな家庭からはみ出すことは怖かった。

好きなことがいっぱいあって幸せだった私がだんだん社会に揉まれ、思ったように進めなくなって、恥ずかしくて、下を向くようになって好きなこともやめて、自信がなくなっていった。

悲しくて辛くていじけた暗い毎日だった。

そしてある日ふと思った。

小さいころの私が今の私を見たらどう思うかなと。

きっと可愛かった私はこう言う。

「あんた おてんばだったの忘れたの?」

自分のことなのにハッとした。
小さかった頃の私が私を思い出させてくれた。


…落ち込む時期もあるけど自分を知ることで止まった日常を切り替えるきっかけになるといいね。

#私 #おてんば #昭和の子ども #家族 #幸せ
#日記 #両親

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