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何度目の別れになるだろう

次男が我が家から独り立ちしようとしていた。
夫から自立を促されたこともあるが本人も考えていたようだった。

夫は18で家を出て働いた。
長男も18で家を出て大学へ行った。
次男は色んなところを出たり入ったり繰り返しながら結局1番長く家にいた。

「一緒に家探しに行こうか?相談に乗るよ。」
と言ったが次男は自分であっという間に決めてきた。次男が何かを始めるときの瞬発力はすばらいものがある。決断力を見習いたい。

あの頃、次男と同居はしていたが関係が良好になっているわけではなかった。
会話がないわけではないが特別あるわけでもなかった。
食事も自分の部屋へ持って行ってしまうし、私も夫も次男のしたいようにさせていた。

それでも次男が出ていくことは、
ああ、もう2度と一緒に暮らすことはないだろうなと思えて寂しかった。
次男が巣立っていく。
次男は自分で家を決めて自分でお金を納めて手続きを進めた。
こんな喜ばしいことはないはずだ。
寂しいけれどこれでいんだ。
最後の最後まで一緒に食事も出来なかったけど、私の作る食事を一粒も残さず自室で食べただけのことだ。私の作るもので次男の身体が作られていったんだ。
いちいち感傷的になった。


でもこれでいいんだ。

コロナの自粛ムード真っ盛りの時期に引越しの日は決まった。次男らしい。


…次男に迷惑をかけられてダメージをくらってばかりいたけど知らない内にそんな環境を私の居場所にしちゃってたんだよなと思う。

#家族 #引越し #自立 #親子 #息子 #さみしさ

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