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スーパーマリオの凄さをゲームプランナー視点で語る(2/3)

こんにちは。現役ゲームプランナーの遊遊LIFEです。

今回は、テレビゲームの金字塔ともいえる「スーパーマリオブラザーズ」のの凄さについて、しっかり語ってみたいと思います。
https://www.nintendo.co.jp/software/smb1/index.html

自分は小さい頃にプレイしていますが、当時の気持ちを思い出しながら、プランナーとしての経験も踏まえてまとめていきます。(長くなったので3回に分けて公開します)

直感でわかり、学べるゲームルール

前回は"継続しやすさ"についてまとめましたが、今回は"離脱しにくさ"についてです。

プレイ動機を失わない要因として、このゲームにあるのが、万人にわかるゲームルールにあると思います。このゲームは、プレイヤーが理不尽に感じないように、自分でも知らないうちに直感的にゲームを学べる緻密な設計になっています。

例えば、1−1のスタートは、マリオが左側にいて、右に行かないといけないことがわかります。(詳しくは、こちらのサイトで詳しく説明されています)

右に歩いていくと、最初に派手に目立つハテナブロックを目にすることになり、ブロック叩きたい衝動を駆り立てられます。そして、ジャンプをして叩くことを覚え、コインやキノコといったうれしい報酬がもらえることがわかり、とりあえずブロックを見たら叩いてみようと感じさせることができます。

また、ハテナブロックの近くには、避けにくい位置にクリボーがいて、ぶつかってしまうとミスになることや、敵をかわす必要があることを覚えます。

他にも、ブロックの上に乗れたり、穴をジャンプでよけたり、土管に入れたり、敵を踏んで倒したり、カメを踏んで蹴ったり、といったことを徐々に学び、最後に避けられない旗にふれることでステージクリアになることがわかります。

もし、途中で失敗したとしても、落ちてはいけないとわかるマップデザイン、ジャンプで踏んではいけないことがわかる敵デザインになっていることによって、ミスの理由が理不尽ではなく、自分のプレイのせいだと感じられるようになっています。そのため、次のプレイでの改善を考えて、次のプレイができるため、離脱しにくくなっています。また、失敗をすることが、クリアしたときの達成感にもつながっています。

このように、文章で説明するとこれだけ大変なことを、をステージの配置やデザイン、効果音によって、何も説明することなく世界中どこの国でも、小さな子供でさえもプレイするだけで理解できるようになっています。

自分がプランナーになってこのゲームを見返したときに、この部分が一番すごいと感じた部分です。このゲーム目標は、論理的に説明すると「右端までいくこと」なのですが、このように考えてる人はおそらくほとんどいないですよね笑 直感で理解できる設計こそが、世界中で楽しまれた一番の要因だと自分は思います。

このような直感的に遊べるゲーム性というのは、自分もゲームを作る上で大事にしている部分の1つです。

(つづく)

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