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スーパーマリオの凄さをゲームプランナー視点で語る(1/3)

こんにちは。現役ゲームプランナーの遊遊LIFEです。

今回は、テレビゲームの金字塔ともいえる「スーパーマリオブラザーズ」のの凄さについて、しっかり語ってみたいと思います。
https://www.nintendo.co.jp/software/smb1/index.html

自分は小さい頃にプレイしていますが、当時の気持ちを思い出しながら、プランナーとしての経験も踏まえてまとめていきます。(長くなったので3回に分けて公開します)

子供心に感じる"楽しさ"がたくさん詰まったアイディアの結晶

今や2Dの横スクロールアクションは、ごくありふれた一般的なものですが、当時、画面スクロールは先進的な技術の1つだったと思います。

「画面のスクロールができるようになった」
前作のマリオブラザーズから、技術的に大きく変わったのはこれだけ。このスクロール機能から、製品で見ることができるアイディアを詰め込むことができているのは、プランナーとして見るとただただ驚愕です。

横スクロールによって、それまで1画面で行っていたアクションに広がりができ、アスレチックコースを攻略するような楽しさが詰まった遊びが生まれました。

コースも様々あり、スタンダードな地上ステージをはじめ、地下、空中、水上、水中、夜、城などがあります。コースごとに攻略コンセプトや敵キャラクターが変化するので、当時のゲームでは珍しかった、同じゲームの中で別の世界を冒険していているようなワクワク感があり、次はどんな所だろう?と先が気になる形になっていて、もう一度プレイしたいと感じさせてくれるものになっています。

また、コースに用意された遊び要素が子供心をくすぐるものだらけ。
最初は「ステージの攻略」「コイン集め」「アイテムによる変身」「ハテナブロック」といった、目に見える分かりやすいギミックに触れるだけで、誰でも直感的に楽しいと感じることができます。

うまくなっていくと、ダッシュを使って早く素早くクリアしよう、ファイヤーマリオをできるだけ維持して攻略しようといった具合に、自分でルールを加えて今まで以上のプレイを目指せるような、ナチュラルな難易度調整機能がついています。そのため、完全には同じことの繰り返しにならないので、とても飽きにくく設計されています。

さらに、ずっとプレイしたり、攻略情報を入手したりすることで気づく「隠しブロック」「土管や豆の木の隠しエリア」「ワープゾーン」「甲羅1UP」「無限1UP」といった、すぐには見つからない隠し要素が、新しい発見になり、もう一度プレイしたいと思わせてくれます。

このように、見るのが楽しい、先に進むのが楽しい、うまくなるのが楽しい、発見して楽しい…とどんどん新しい楽しみが見つかっていくので、もっともっとプレイしたい、とずっと感じさせてくれる、とてつもないゲーム設計になっていると思います。

現代のように、ビッグデータを収集して分析することは難しいと思いますが、当時、他のゲームに比べて、とんでもないゲーム継続率だったのではないでしょうか。

(つづく)

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