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わたしたちの平成

平らかに成る[ソワカ]

昭和生まれですが物心をついた時には平成。平成を終えること、年号が変わるということは想像以上に一つの区切りであると感じ、改めて今までのこと、そしてこれからのことを考えるきっかけになりました。
わたしにとっての平成は子ども時代から今まで。
今から進めていくことの準備期間、下積みに似た感覚ではあります。

今まで、二つの両極端な思いを持ちながら生きてきました。
①普通と言われる幸せを感じてみたい 
そもそも普通とは何なのでしょう。一般的、世の中で良しとされる順風満帆な人生。学校が好きで、友人が多く、良い企業に勤めて、結婚し、子どもを授かり、歳を重ねていく。
普通の人生を歩むことは難しいことだとこの歳になってみたら分かります。幻の如く。しかし、学生の頃、いや、つい最近まで”みんなと一緒”になれるはずだと真剣に思っていました。
②突出した何者かになりたい
普通の人生を送りたいと思っているはずなのに”特別でありたい”とも思っていました。もしかしたら人と違う”何か”があるのではないか、何らかの使命があるのではないか、と。

”今”を真剣に生きていれば”いつか”なりたい自分になれるはず。今は未完成だけれど、多くの時間を費やしたら「完全体の自分」になれるのではないか。いつも「未完成な自分」という意識を持ち続けていました。
しかし、わたしは一般的な順風満帆な人生も、突出した何者かにもなれないかもしれない、そんなことに気づいていたからこそ気づかないふりをして”今だけ”を真剣に生きていたのかもしれません。こうならなければならない、こうでなければならない、という考えはその都度変わっていきます。そんなわたしに「完全体」なんてそもそもあるの?
そう思うことができた時、その都度変わる思いに振り回されることは少なくなってきました。少しづつではありますがが肩の力が抜けてきたような気がしています。

平成は、「平らかに成る」心が満足、安定して穏やかに成ること。

心が満足することを何よりも求めていました。
また引き続き、心が満足し、心穏やかでいることこそ必要なことだと思っています。
平成はこの思いを固めていく期間だったように思えてなりません。

これからの目標は決まっています。
でも、面倒臭いわたしが影を潜めています。
これまで自分でも驚くくらいコロコロと目標が変わることが多々あったのですから。
また一からのスタートに相応しい「令和」
これからどうなっていくのか。
わたし自身今からとても楽しみにしています。

ソワカ

“ 平成 “はアンバランスな少年期[ミロク]

“ 平成 “が終わる。
それは、人生の第一章が終わる。そして、新たな人生の幕が開ける。そんな感覚で今おります。

わたしにとって“ 平成 “とは「下積時代」であったような気がしてなりません。
自分を如何に抑え、グッと殺すかを考え実践してきた日々、もがき七転八倒した時代。何をしてもうまく行かずプライドだけは高い自分に嫌気が差し、いつもフラストレーションを抱えていました。「このままくすぶりながら人生を終えるんだろうか...それ結構つらいわ。」水風船パンパンに水を入れ、今にも割れそうな緊張状態がその当時の自分を表すにピッタリです。

以前の自分は「自分らしさ」を封じていました。恐らく学校でイジメにもあったし、就活や就職して社会人になっても苦い想いをたくさんして、例えるなら心臓をカッターで少しずつスライスされるようなキリキリとした、脂汗握る状態が十数年間続きました。めげるミロク。

数年前、ありがたいことに家族の後押しもありオーストラリア・シドニーへ留学。わたしの人生が大きく変わる重要な経験でした。語学学校の授業で「ところであなたはどう思うの?」という質問が毎日飛び交います。他の国の生徒はバンバン答える、質問する。一方わたしは...全然考えが浮かばない。それまで自分は、わたしなりの意見をしっかり持っている方だと思っていたのでこのことで少しショックを受けました。「偉そうにしていた
自分は一体何者なんだ。本当に恥ずかしい。」焦る、焦る。英語ができないとか以前に「自分はどう思うのか?」を日本語であったとしても言えなかった。

その時あることに気づきました。
日本にいる頃は「自分の意見を持っていると疎まれる。だから持たない訓練をひたすら続けていた。」しかし一度違う国に行けば「自分の意見を持たない人は付き合うに値しない人とみなされる。」ということ。時間は掛かりましたが、どんな場面であっても拙い英語で自分の意見を言う練習を始め、少しずつ自分が自分であることを受け入れられるようになっている気がします。(日本がダメで、世界がいいということではないので誤解無きようにお願いします。)

さて、“ 平成 “最後の日に思うこと。
今は本当に恵まれた環境を整えていただき、また「自分らしさ」を出すとみんなが褒めて、面白がってくださいます。こんなうれしいことはありません。

玄奘三蔵の西遊記のように、幾多の苦難を乗り越え旅をする。砂漠の彼方に見える天竺は届きそうで届かない...蜃気楼なの?“ 令和 “を迎えるにあたり、これまで以上に逆風でも一歩ずつ歩みを進め、天竺へと辿り着きたいものです。そして、新たな旅路へと。風来坊ミロクは面白い旅を続けていきたいと思います。きっと大丈夫、自分らしくあれば。

ありがとう自分、ありがとう平成。
そしてこれからもよろしく。

ミロク

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