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私の人生を変えた本①『スロー・イズ・ビューティフル』

『スロー・イズ・ビューティフル(遅さとしての文化)』(辻信一著)という本から影響を受けている。
この本を読まなかったら、畑も始めなかったかもしれない。
(私は有機農法の自給用の畑を、15年間やっている。)

2003年にこの本と出会った。

「世界危機を救う方法として、ひとつ、我ら熱狂的な運動家や活動家がいまだに提案したことのなかったものがあるんです。
それは、スローイング・ダウン、つまり減速すること。」
(「スロー・イズ・ビューティフル」p18)


そう、2003年当時、私は、正しさを追求している草の根的な市民運動家だった。

「スロー……、ダウン。とにかく、そこから、始めよう。」
「「大地を守るために闘うだけでは十分とは言えない。それよりももっと大事なことがある。それは大地を楽しむこと。」いい忠告でしょ。でも残念、今は忙しくてそれどころじゃない。「私には救わなきゃいけない世界があるんだから」、なんてね。」
「問題を立ててその解決に取り組むことが、いつの間にか、「生きる」ということのかわりをするようになってはいないか。問題を追いかけることに忙しく、肝心の「生きる」ことがおろそかになってはいないか。」
「いのちはおおもとのところでは、無目的で、無方向だ。」
「「答を生きる」かわりに問題を生きてはいないか。」

などなどなど。
これらの言葉は、2003年当時の私にとって衝撃的だった。

この『スロー・イズ・ビューティフル』と、見田宗介さんの『気流のなる音』、
森達也の『A』などなど。
「べてるの家」についての本もこの時期に読みあさっている。


もともと正義感が強くて、気性が激しくて、「明日のジョー」を見て自分も灰になろうと思っていた私にとって(爆笑)、こういう生き方、こういう考え方、こういう視点があるのかと、腰が抜けそうになった。

この時期に、障害者自立生活運動やフェミニズムとも関わり、弱さという美しさとか、降りていく生き方とか、対話とか、半農半Xとか、いろんなことが私の中でスタートした時期だった。

『スロー・イズ・ビューティフル』、もう一度読み返してみたくなった。





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