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今はとってもいい気持ち。貴方、私、月、春風。

先日、会社の健康診断があったが、両目の視力が左0.5, 右0.3であった。前は両目で0.7は見えていたので、いつの間にか悪くなっていたようだ。いつの間にかと書いたが、本当にそのとおりで、私自身全く気づかなかった。否、そんなに見えなくても、支障なく日常生活を過ごせていることに驚いた。

普段はメガネをかけずに過ごしている。車を運転するとき、掃除機をかけるとき(ゴミが見えない)以外はメガネを着用しない。エンジニアとして働く前は、研究者をしていた。どこの研究室でも、「進捗報告会」なるものがある。これは普段、一定期間の各自が進めていた研究の進捗を全体に報告する会である。大方の形式は、セミナールームにあつまって、発表者がパワーポイントでスライドを作って発表するだろう。これが、目が悪いとスライドの文字が全く見えないので、このときはメガネを着用していた。他にも、研究室で試薬や備品を探すときは目が良いほうが探しやすいので、メガネをかける。そう考えると、研究者は目が良くないと働きにくいという職種である。

現在は、主にリモートワークで働いている。リモートワークでは、仕事をする内容に関して、パソコン一台ですべてが完結する。家ではなにか紙の書類を探すことはまずないし、スライド発表などもzoomで画面共有してもらえる。わざわざメガネをかけてスクリーンを眺めなくても、目の前に映し出してくれるのだ。目が悪い人間にとってはストレスなく働けるのでリモートワークは大変ありがたい制度だなと感じる。

目が悪い人は働きづらい以外にも、リモートワークはいつの間にか、多くの社会問題を解決している。例えば、外国人の方なら、電子化された文書や共有された発表スライドは、画面翻訳ツールを使えば理解することができる。足が悪く、遠くで就業することが困難で諦めていた人も、どこでも働けるようになった。同様のことは、満員電車問題も解決する。また人間関係の不和は間違いなく少なくなるだろう。リモートワークは現代社会に非常にマッチするものだったのだ。

もちろん、つながりを感じられない孤独感はデメリットだが、これは、リモートが当たり前の世の中で生まれ育った人にとっては直接会わないことが当たり前なので生じない問題だ。数十年の時が経てば自然に解決する。

しかしながら、目が悪くなること、体が衰えることは何よりもデメリットだ。やはり、健康あっての日常である。普段から遠くを見ようと思った。使わないものは衰える。もしかしたら、現代社会に適合した、自然摂理に則った正しい進化(退化)なのかもしれない。


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