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うつで休職することになった人が意識すべき3つのこと

はじめに

ツレとツレがうつになった夫婦の夫、うつ兄さんです。
かれこれ2年ほど、うつと付き合っています。
うつになるまでは、ベンチャーで2年間エンジニアとして普通に働いていました。

現在日本では精神疾患を持つ患者数は増加傾向にあり、2017年の患者調査で約420万人いるとされています。この患者数は、4大疾病(がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病)よりも多い状況です。しかし、何らかの精神疾患ないしメンタルヘルス不調を抱えている潜在的な人数を有病率から試算すると、日本国内だけでも1,386万人にも登ると言われております。
我々は自分たちの経験した辛い「うつ病」に罹る人を一人でも減らしたいと思い、またうつの人の手助けになるように、うつに関する情報発信を行っています。

今回は皆さんに、自分の体験談を基に、うつで休職することになった人がするべき3つのことを紹介したいと思います。

1.仕事のことを頭の中から消去する

仕事は忘れる

仕事から自分を切り離すのが一番最初にすべきことです。

まずは、スマホから仕事に関連する全てのものを消去しましょう。
SlackやChatWorkなどのコミュニケーションはもちろん、Googleアカウントでログインしている場合はログアウトし、仕事用プロファイルを使用している場合は仕事用プロファイルをオフにしましょう。
私の妻は休職中も会社のSlackを確認する日課が中々止めれず、2ヶ月間毎日Slackを確認していました。
Slackを確認すると、自分が休んでいることで会社にかけている迷惑、自分がいなくても会社が回ることなど、色んなことがネガティブな形で自分に降りかかってきます。
妻はSlackを確認する度に状態が悪くなっていましたが、習慣化された行動だったので止める事ができませんでした。
最終的にSlackをアンインストールすることで、体調が徐々に良くなりました。

物理的に仕事との接点を減らしたら、次は自分の頭の中から仕事に関する情報を消し去りましょう。
「引き継ぎができてないタスクがある」
「休んでいることで会社に迷惑をかけている」
色々なことが脳裏を過ると思いますが、仕事のことを完全に忘れ去りましょう。
あなたが会社を休んだとしても、会社が潰れることはありません。
これは、あなたが会社にとって不必要な存在だという意味ではなく、会社の人が上手くあなたの抜けた穴を補ってくれるのです。
また、本当にあなたの助けが必要なときは連絡が来ます。
例えば、あなたが引き継いだ仕事でどうしてもあなたから情報を得たい場合は会社から電話が来るはずです。
会社から連絡がないということは、あなたが休んでいても何とかなっているということです。
なので、連絡がない限りあなたは会社のことを気にする必要がないのです。
今のあなたの仕事は十分な療養をして、状態を良くすることです。

2. 何かしたいと思うようになるまで何もしない

自由に休む

「休職することになったけど何をして休めば良いのか」
私自身も休職した当初は戸惑っていました。
結論から言うと、何もしなくて良いです。
あなたは今ダメージを負っている状態です。
身体で例えるとどこか骨折しているようなものです。
骨折している人は、安静にしているように医師から指示されるはずです。
あなたも、心を骨折してしまっているので、心を休めてあげましょう。

そのために、まずは何もせずゴロゴロしながら1日を過ごしましょう。
「何かしないと」と思うかも知れませんが、そう思う間は本当に何もしなくて良いです。

そして、何かしたくなったらそのタイミングで何かをしましょう。
気の向くままに、やりたいことだけをやりましょう。
「何かしないと」という思いや、「〇〇すべき」だと思う間は、何もしなくてもいいです。
義務感に動かされるのではなく、自分の意志でやりたいと思えることができたらそのときにそのことをしましょう。

やりたいと思えることがあるなら、とことんそれをやりましょう。
そして疲れたと思ったら、十分な休憩を取ってください。
私は休職期間中、1日15時間くらいゲームをしていました。
やりたいことは、何でも良いのでやってください。
今のあなたには、それが一番必要なのです。
逆にやりたいことが何一つない日は、何もしなくて良いです。


3. 焦らない

焦らない

「いつになったら治るんだろう」
「会社や家族に迷惑をかけている」
「働いていないのにお金はどうしよう」
など、様々なことが脳裏を過り、焦ってしまうかも知れません。
でも、決して焦らないでください。
焦ると、物事が悪い方向に転じてしまいます。
自分に対して自分でプレッシャーを与えることになり、自分を責める原因になってしまうからです。

例えば診断書の休職期間の1ヶ月が終わろうとするときに「復帰するべきかもう1ヶ月求職するべきか」迷うことがあると思います。
迷ったらとにかく休みましょう。
迷っている時点で、まだ復帰する状態になっていません。
復帰するときには、もう自分は大丈夫と思えるようになっているはずです。
そう思えるようになるまでの期間は人によって違います。
なので、うつの体験談などを見て「この人は3ヶ月で復帰してるのに自分は半年も休んでいる」など、人との比較はやめてください。

焦らないために大事なのは、先のことを考えず今のことだけを考えること、そして他人についてではなく、自分のことだけを考えることです。休職中は今しんどい自分をいたわるための時間です。早く良くなろうとも思わないでください。時間の経過とともに自分の心と身体が回復していき、気がついた時に勝手に復職への意欲が出てくるものです。その時までゆっくりと休みましょう。


最後に

私自身もうつで休職した当初はどうしたら良いのかわからず悩みました。
でも上記の3つのことを意識すると、徐々に体調が良くなり始めました。

うつで休職をする中で調子の波があると思います。
特にどん底に落ちてしまったときの辛さは言葉で言い表すことができません。
でも、どんなトンネルも出口があります。
道中がどんなに暗いものでも、外に出られたらまた暖かい太陽の光を浴びて、のびのびと生きることができるようになります。


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