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おまけの英語教室 その目的や如何?What the purpose, is it?

2021/7/11
(おまけの英語教室 その目的や如何?What the purpose, is it?)
「大丈夫。英語は一つじゃない。国の数だけ英語はあるから」
といったのは数年前にネパールボスのレストランで知り合った在日就労カナダ人の大工さんの言。
それが、自分もネパールカリーレストランを営む中でこう変わりました。
「英語は一つじゃない。職場の数だけ英語はある」
以前、他の記事でも何度かお伝えしました様に当店のネパール人従業員に「正しい英語」で話すと却って通じない場合が多々あるのです。
例えば正しい英語で「行った」を表すgoの過去形はwentですが、wentというとそれがgoの過去形、即ち日本語の「行った」に当たるものだとは夢にも思わないのです。
別に彼らを馬鹿にしている訳ではありません。
そういう現実がある、或いはそういう事実が厳然としてあるのだという風にご理解下さいまし。
そういう現実や事実を目の前にして、それをどうやってこなしているかと申せば
例えば「行った」を表すのに、流石の彼らにもお馴染みのgoをそのまま時制変化をさせずに使い、後は過去を連想させる言葉を付加する事で凌いでおります。
未来であればそれを連想させる言葉を付加して。
無論heやshe、itなどでdoesにするなどの人称変化も使いません。
曰く
「Aさんは買い物に行ったよ。10分前に」A san go to buy, 10 minutes ago(or before)
と敢えて、いわなくてもいい10分前という時間をくっつけるのです。
「Aさんは買い物に行くよ。今から」A san (willもつけません)go to buy from now.
ご覧戴いてお分りになります様に我が国の中学一年生すらも気づく明らかな文法的大間違いです。
正しくは
過去形であればA san went to buy 10 minutes beforeですし、未来形であれば A san will go to buy from nowです。それが毎日の習慣であればA san goes to buy every dayです。
こう書くと恐らく識者の方々は
「ならば正しい英語を教育すればいいではないか」
と仰られるでしょうが、当初は自分も1年程かけて英語と日本語のレクチャーを毎日15分間続けました。
が、結果はすべて無駄。
教え方の問題というより国民性と申しますか、気質と申しますか
「カリーを作るだけなのに何でそんな難しい事ごちゃごちゃ言ってんだろう。関係ないよなぁ」
という具合になってしまうのです。
ならば、という事で編み出したのが「ナマステエブリバディ語」とでもいうしかない英語です。英語と呼べるのかどうかさえ怪しいのですが。
それで思ったのは(語学の)「目的(或いは位置付け)は何か」という事です。
語学の目的(乃至は位置付け)が「正しい英語の習得」であれば、こんな方法は絶対に考えつかないでしょう。
ですが語学の目的が
「コミュニケーション」
であり
「語学はその一手段に過ぎない」
となれば、当然あり得る話なのです。
いくら何でもそこ迄文法を無茶苦茶にする事はお勧め致しませんが
「英語は正しい英語一つだけ」
と思い込んでいる風潮に一石は投じられるのではないかと思い筆を執った次第でございます。
ご理解戴ければ幸いで御座いまする。

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