はじめに

 この度は、UTFRの合格体験記を手にとっていただきありがとうございます。UTFR 共同代表の古賀晶子と申します。

 弊団体は多くの方のご協力もあり今年で 5 年目を迎えました。学園祭も徐々に制限が緩和され賑わいを取り戻しつつある中、第 7 弾となるこの合格体験記を出版できたことを嬉しく思います。

 まず初めに UTFR という団体を今回初めて知ってくださった方へ、簡単にではありますが弊団体の紹介をさせていただきます。140 名にも及ぶ弊団体のメンバーは全員、東大への進学者があまり輩出されない高校から 1 人で東大の門を潜った人たちです。数年ぶりの東大合格はもちろん、高校史上初の東大生、学校偏差値 34 の高校からの東大生、通信制高校や高専出身の東大生など、さまざまな経歴を持ったメンバーが在籍しております。活動内容には主に 2 つの側面があります。1 つは、孤独に東大へと進学したメンバーのコミュニティであること。縦にも横にも繋がりがないメンバーたちに繋がりを提供し、互いに刺激し合う仲間を作る場となっています。もう 1 つは、自分たちと同じような境遇にある中高生の支援。石垣島に高知県、北海道や山口県など様々な地の中高生たちとオフライン・オンラインでの交流をし、自分たちをロールモデルとして身近に感じて守るための活動を行なっています。

 さて、UTFR の合格体験記についてお話ししましょう。弊団体の合格体験記は、学校や塾が出している所謂「合格体験記」とは一味違うものになっています。本合格体験記では、執筆にあたって必須項目などを設けておらず、基本的に執筆者本人が書きたいことを書くようにしています。受験について細かく書いている体験記もあれば人生の振り返りのような体験記もあります。執筆者個人が自分のこれまでを振り返り、そこに受験という一つの軸を置いた時に何を思うか、その素直な感情が言葉になっています。そのため時には学校や教師に対するネガティブな発言を含むこともありますが、孤独に受験を乗り越えたものの胸の内を受け止めていただけますと幸いです。

 個人的な感想になりますが、UTFR メンバーはそれぞれに独特な面白みを持っていると感じます。うまく言葉に表せないのがもどかしいですが... 彼ら彼女らは東大にたどり着くまでに、周囲と少し違う決断や行動をしています。そこにあった自分の意思というものが彼ら彼女らを強くし、今の個性を作っているのだと思います。この合格体験記には単に受験生時代の勉強のことが書かれているのでなく、それぞれの歩んできた道のりとそれに対して今何を思うかが詰まっています。敷かれたレールの上を歩むのではない UTFR メンバーの人生の一部を垣間見て、私の感じているメンバーたちのユニークさを感じ取っていただければ嬉しいです。

 ここまで前書きを読んでくださった皆さんありがとうございます。

 ここからは濃密な本編の始まりです。個性豊かな 7 人の人生をどうぞお楽しみください。

                2022年11月18日 UTFR共同代表 古賀 晶子


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非進学校から孤独に東大を目指したメンバーたちの受験体験が記されています。

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