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映画『犬王』を観た

アマゾンプライムのホーム画面におススメで出ていた。
出るはずだな。『映像研には手を出すな』の視聴履歴があるのだから。

監督が湯浅政明氏、アニメーション制作はサイエンスSARU、と同じ生まれの作品だ。そうとは知らず、おススメされるままにジャケ買いよろしく絵をみただけで視聴する。

https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B0B8JXGNGZ/ref=atv_dp_share_cu_r

「見届けた」と映画のキャッチコピー的にはそう言った方が良いのだろうが、私的な感覚では「みた」の平仮名表記だ。何の衝撃も感動も無かったというのではない。唖然として目が点になったといった感じかな。見届けるなんて理性的で理解できている感じではない。
(いや、物語の中の「見届ける」はわかるのですけど)

以下、紹介ではなくネタバレしかしていない感想、もしくは見た事ある人が読む前提として書いている。



私的に衝撃を受けたポイントを羅列してみる。
ちなみに生理的に合わない、もしくは疑問に思う部分は薄目で華麗にスルースキル(ウォーキングデッドで身につけた)を発動している。

■表現が面白い
一人称視点で見ている視界(ゲームでいうとこのFPS)や感覚のシーンがとても効果的に差し込まれていてぐぐぐっと引き込まれた。これが特徴的なのか定番なのかは分からない。
・犬王の面を通して見ているシーン(冒頭の扉絵はそれを意識してる)
・友魚が琵琶法師の谷一と出会うシーンの朧げにしか見えない感じとか手の触感で見えてくる感じとか・・・

■平家物語、琵琶法師、猿楽などのへの時代モノ・ファンタジー的世界観

特に冒頭はおどろおどろしくてとても良い。何が起こるんだ?と期待値がぐぐっとあがる。ついでにその緊張感からの友魚の海を泳いでいるというのが一転理解しやすくホッとするので友魚への親近感・安心感が植え付けられる。

■いきなり放り込まれる現代風の音楽
つい昨日、つい2回目を観てしまったのだが、結局、肝はここなんじゃないか。色んな楽しみ方のできる作品だと思うがこの「フェス」「ライブ感」が最高に楽しいんである。女王蜂のアヴちゃんを採用した人えらい!

特にクイーンのオマージュ部分・・・映画「ボヘミアンラプソディー」がどこまで史実なのか、脚色なのかわからないけど、あれを信じるのであればあの時代に革命を起こすほどの新しい音楽とライブ感だったというのがここで出てくる意味がわかる。

他にもバレエや新体操のような表現、マイケルジャクソン、様々な時代を彩るアーティストが散りばめられている。宙づりもある。すべて「革新的で素晴らしい芸能」という要素の表現なんだろうか。いや、すべての芸能の基はここにあり!って感じかもしれない。最終、忌野清志郎に着地してるし。

どのライブもアニメーションとしての躍動感に手抜きなく「いや、ほんまにあったらこんな舞台観たいわ」とドキドキする。結局、2回目観てしまったのはこのライブ部分を観たかったのだろう。「鯨」だけもいっかい観るかも。いや、鬼リピするかも。

物語の構成としての総合的なところは様々な方が分析したり解説したりしているのでいるので、それを参考にしたら良さげだ。
しかし、受け取る人の年代やベースや知識によって解釈がかわるんだろうな。そんな気がするな。ま、どんな作品だってそうなんだろうけどな。

取り合えず私は理屈抜きにライブが楽しかった!です。


さて、ここまでくると、どの部分が原作で、史実として残っているのは何で・・・というこの作品から引き算するところを知りたくなる。
いや、何を元にどういう思考・感性でこの作品を創造したのかを探ってみたいのだ。きっと私は改めて「この映画を作った人々すげ~」ってなるに違いない。

原作のkindleはこれ↑
ところが!!!あるではないかオーディブルが。
しかし、7月7日配信開始なのである。配信されれば聴き放題に入る。
んが、kindleでサンプルを読んだがとても心地よい文章でむっちゃ気になる。マイブームという「熱」があるうちに読みたい。うむ~~~最近、積読ならぬkindleが読めないままに溜まってる(;^_^A

追記:瓢箪の面、何か思い出すと思ったら「こだま」だった

更に追記:「鯨」鬼リピ中
たぶん、こちらの記事、及び記事中でリンクされたURLが私の知りたい部分の入口になりそうである。


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