亀井薄雪

漫画を描いて収益でフィンランド行きたい。

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最近の記事

令和4年の20枚

その声はあたり一帯、谷中に響き渡り、 やがてひまわり畑にまで届こうとしていたので。 12年目、2022年の音楽。 レフトフィールド寄りで万人が聴いて楽しいというタイプの音楽ではないかもしれません。冒頭の2枚こそ明確な歌詞があるものですが、基本的にはコンテンポラリーな室内楽、アンビエントやドローンをよく聴きます。下はさっと流せるプレイリスト。 BANKS - Serpentina (AWAL) カリフォルニア出身のSSW、BANKSによる4枚目のアルバム。手堅いサウンドデ

    • 令和3年の20枚

      ゆっくりと世界は。2021年の音楽。 今年は久々に漫画を発表できたと思った矢先に胃に穴を開けて入院したりと慌しい一年でした。下はさっと流せるプレイリスト。 Visionist - A Call to Arms (MUTE) Visionistことロンドン出身のプロデューサーLouis Carnellによる3作目のアルバム。過去作の中では最も穏やかで聴きやすい。内省的ではあるが決して塞ぎ込まない芯の強さが感じられる。歌詞によって過去作にあったある種の抽象性が失われることに賛

      • Lotta Svärdの金言を読む

        ロッタ・スヴァルド協会は実在の団体で、独立と内戦の傷跡が残る1920年代フィンランドにおいて国民の愛国心と結束を強化し、信仰、家庭、祖国を守るためにフィンランド国防軍、民間人を支援することを目的に設立されました。内戦期や第二次世界大戦期のみならず、ロッタのメンバーは士官学校での研修や活動を通じて同国における模範的な女性像となることを目指していました。ロッタの金言は各々がロッタであることに誇りを持ち、厳格な規律のもと結束するための道標として掲げられていました。 ロッタの金言は彼

        • 平和の歌、ロッタの翼

          去る2021年6月のコミティア136で頒布した新刊「Rauhan Laulu」がBoothにて委託販売中です。長く準備していた題材で、ネーム自体は2年以上前に完成していましたが紆余曲折あり、ようやく発表できた作品になります。売れないともちろん赤字で困るのですが、それよりも読んで欲しいという気持ちの方が上回っているので期間限定で無料公開しています。次回9/20開催予定のコミティア137のカタログ誌上のプッシュ&レビューでも紹介していただけるようですが、今読んで欲しいので期間限定

          令和2年の15枚

          街では救世主たちにあふれて。2020年の音楽。 ブログで細々続けてきたこの年末リストも10年目らしいので記念でもなんでもないけど試しにnoteにも載せてみました。極めて個人的で些細なレビューだし広く知らしめたいということもないけれど、誰かと共有できれば嬉しいです。 Sevdaliza - Shabrang (Twisted Elegance) イラン生まれオランダ育ち、学生時代はバスケのオランダ代表でプレー経験もあり、5か国語を使いこなす才女。自身のアイデンティティを先鋭