コミュニケーション力が高くて疲れてしまうことについて
こんばんは〜。
こないだコンビニに入ったら「鬼滅の刃コラボ散弾銃」って言ってて
世界観おかしくね?って思ったら
「鬼滅の刃コラボ三段重(おせち)」のことだったよ。
さて今週は、更新予定日にお腹が痛過ぎて定期更新の時間に遅れちゃった、申し訳な〜い。
10月もあっという間に終わりやねえ。
今週は診療してて感動するような出来事がいっぱいあって、疲れたけど充実してたなあ。
さて、今週もよくクリニックで雑談していることについて、書いていくよ。
今日は「コミュニケーション力」について。
コミュニケーション力ってなんだ?という話になった。
一般的には、雑談がうまいとか、飲み会の場をそつなく回すとか、プレゼンがうまいとか、商談相手とのネゴシエーションがうまいとか、そんなイメージだろうか。
「すべての悩みは対人関係の悩みである」
というアドラーさんのことばがあるように、心を病む人の多くはコミュニケーションに悩んでいる。
意外かもしれないけど、うちにくる患者さんたちの中には、「コミュニケーション能力が高くて」しんどい思いをしている人が多いんだよね。
彼らの多くは、その場にいる人を楽しませたり、不快にさせないコミュニケーションをとることが、とても上手だ。合わせることがとてもうまい。
周囲の反応にとっても敏感で、相手の表情が少しでも曇っていようものなら「この話題はさけようかな」「ほかにどんなことを話したら楽しんでくれるかな」って考える。
つまり、相手に合わせるための、「チューニング」の能力がとても高いんだよね。
で、このチューニングが超絶上手な人が、コミュニケーション疲労を起こしやすく、家に帰った時にぐったりしてしまったりする。
「過剰適応」っていう言葉がある。ここにちょっと詳しく書いたけど
過剰適応とは
周りの環境に配慮して、他者に調和することを重視しすぎて常に気を張っている状態で、精神的にとても消耗しやすい。名越康文先生によれば、日本人の2〜3割はこの過剰適応状態にあるそうだ。
コミュニケーションの能力、というのを考えた時に
よく野球のピッチャーの能力にたとえて、こんなふうに分けてみた。
球速(スピード)→ 相手に興味を持たせる、純粋なトーク力
コントロール → 目の前の人のニーズに気づき、会話の内容やトーンをチューニングする力
スタミナ → 良いコミュニケーションを続ける持久力
盛り上げ上手だったり聞き上手だったりするけど、疲弊してしまって家に帰ったらぐったりしてる人って多いと思うけど、球のスピードやコントロールはたけているけど、スタミナは少ないってことかもね。
このコミュニケーションスタミナっていうのは、友人の吉田将英さんの言葉なんだけど、この記事とか面白いのでぜひ。
で、コミュニケーション能力がバカ高くて疲弊しやすいって人は、けっこうこの「過剰適応」の傾向があるんじゃないかと思うのね。
この「スタミナ切れ」を起こしやすい人は、無意識に自分がチューニングを「合わせる側だ」ってことが前提となっている。
そういう人に、「あなたにも固有の周波数があるから、それを知ろうぜ〜」という話をしている。
僕は伊集院光さんのラジオを聞いて育ったので、ラジオといえば954kHz(TBSラジオ)って感じなんだけど、そこから文化放送を聴こうと思ったら、1134kHzにチューニングのダイヤルを合わせる。
NHKラジオは594kHzなので、ダイヤルをけっこう回して合わせないといけない。
過剰適応というのは、周りの相手にとって心地よいコミュニケーションを考えて、常に相手の周波数にあわせにいっている状態。
それがスキルとしてできるのは素晴らしいことだけど、自分の周波数を知らずに、常に相手にチューニングを合わせるためにダイヤルを回しまくってたら、そりゃ疲れるよね。回しすぎて腱鞘炎になるかもしれない。
それぞれ固有の周波数を持っているのだから、お互いの周波数を知った上で、なるべく無理せずに良い音がなるところを探していくのが、良いコミュニケーションなんだと思う。
相手に無理にあわせようとしすぎなくても、コミュニケーションがなんとなく心地よいときがあるよね。
それがコミュニケーションの周波数があっているってことだし、そういう人とのやりとりを増やしてくことが、幸福度を上げていくことにつながると思うのよね。
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