マンガ『約束のネバーランド』で現代社会に向けられたメッセージ
※ ネタバレは含みません。私が作品から受けたアツいメタメッセージを共有したいと思いまして!
ただこれから読みたいと思ってて、(セリフの引用がありますので)事前情報はなるべく耳に入れたくないって方はご退室されてください。めっちゃ面白いのでどうぞ楽しんで!
ここではあくまでマンガのことだけ。
最近は実写映画化のプロモーションもすごいやってるから、タイトルだけでも目にしている方も多くいることと思います。
ぱっと見、たくさんの子どもがぞろぞろ出てくるのが気になって、もう身も心も大人になった方々からしたら、距離を置いている人もいるかも。
私はというと。
即座に手に取ったわけではなく、普通に目に入ってなかったです。
存在を知ったのも数週間前でした。
それも映画化云々ではなく。Youtubeのサムネとか、Netflix(Huluだったかな?)でふと目に入ってきて、
最近の心の状態も手伝って、
たまたまチラッと見てみたら。
稀に出会う「これ、キテるやつだ...」の大発見w
キタァァァァーーのやつでした。
「あ、ハマった」と、心のどこかでスイッチが入ってました。
まだ読んでいない大人のみなさん、こちらですね、登場人物が子どもだからイイんです。
メタメッセージは思いっきり大人向け。
もしかしたら作者さんは、苦しみを分かち合う同世代の若者たちに向けてエールを送っているかもですけど。
私というタイプの一大人は、こう受け止めましたという話
どんなメッセージにグッときたのかと言うと。
私みたいなタイプは...、私みたいなやつはどんな奴かと言うと、
環境問題とかそっち系に心も感情も持ってかれやすくて、このままじゃ将来世代に顔向けできない!問題だらけで何から手をつければいいのやらー!
と、あちこちからノールックで飛んでくる重圧と責任感と魔の怠惰に苛まれ、
非力さと未熟さに病んでいる最中に読み始めたので。ちょっと正常な状態ではなかったのですけれども。
それをどんな風に受け止めたのかってとこだけ触れますね。
ストーリーの説明とかは、上手に説明している方々がたくさんいるので、
そちらにお任せ。
作者と作画を分業しているバクマンスタイルのようで。
多分お若いはず。ところが
「アツく生きているなー!レイジみたいだなー!(Rage against the machine... でも別に政治色ってことではないです、熱さが)」
と多分年上の私のハートにもぶっさりと刺さる、
若い世代から社会に向けての雄叫びのようなマンガでした。
メッセージングがヤヴァい
設定がぶっ飛んでるのもそうなんですけど。
物語や絵のタッチがファンタジー風でありながら、
大胆に現代社会を風刺しています。
ちょっと言語化して個人的にも記憶に残しておきたかったので
少しだけ心に残ったセリフを拝借して、考察してみます。
すべて脳(意識)次第
主人公たちが敵対している鬼ボスのいる異空間を目指して、
頭おかしくなるカオスな迷路に迷い込んで、辿り着き方を発見した時のシーン。
(16巻)
「すべて脳(いしき)次第。自分次第。
考え方1つで世界は変わるとか言うけどさぁ。こんな時にもか。
小さな頃何が無理とか、できっこないとか、考えたことすらなかった。思い出せ。あの頃の感覚。
できる。信じる。心のそこから1歩の疑いもなくできる。
「人間には時空を越えることはできない。この迷路(場所)だったら時空(壁)も超えられるんだ。
要は脳みそ次第だったの。
私たちが気づかなかっただけでこの場所ならできる。」
『思考は現実化する』ことのメッセージが、このセリフに込められていると感じました。
約ネバの世界はめっちゃ過酷。
毎日、鬼に食われるの逃れるために逃げ惑う日々。毎日命をかけてサバイバル。
メインキャラたちは確か12歳とかで、しかも5〜6歳のちっちゃい子どもたち20人弱を連れて、野外で。
住む場所も追われる。
あの子たちと比べると、いかにフィクションと分かっていても、
読み手の読者の環境は明らかに恵まれている。どんなことだってできる。
マンガのキャラクターたちが「絶対無理!」ってことを命からがら成し遂げていくから。
すっごく分かりやすく、読者に
「君ならできる」
とメッセージを投げています。
私は20代の頃に『思考は現実化する』というコトバにラッキーなことに出会えたけど、
でももっともっともっと...x1000 信じればよかったと思っているぐらいです。
私が1人脳内で乱高下して、狭い視野の中だけで苛まれている間に、
その思いを現実化させている人は沢山います。
今でも思っています。人間だけが想像したことを実現できる。
今は何者でもないけど、なぜ何者でもないのかは、
思考の量がそうでもないだけ。
想いの強さ、信じる力が人並みなだけ。
物語は既に完結しておりまして、その最終巻で作者さんが書いてます。
7年前に、ご友人に「面白いから持っていくだけ持っていきなよ」と勧められて
ダメ元でネームを編集者さんに持っていったそう。
1人の頭の中で描かれたその想像力は、7年経ったら海外ドラマ化が決まるほどまでに現実化させて、何よりもの説得力を見せてくれています。
私は、このセリフの載っているページを読んでいる時に、
見たことない作者さんの面影が浮かんできて、
「君にもできる!」と超目ヂカラで私含む全読者に向けて強く強く発信されているような感じを受けました。
子どもが脱獄するところから始まる、伏線だらけの精巧な物語性ももちろん面白いですが、
心が弱っている、病んでいる、滅入っている時にこそ、読んで見て欲しい。
まだまだ良いセリフがあるので、もう少しだけ続けます。
(つづく)
p.s. 今年は拙い文章にも関わらずご覧頂き、有難いスキまで付けて下さったみなさま、とても励みになっておりました。心よりお礼申し上げます。ここまで先行き不穏な「良いお年を」がなんともですが。みなさんのコトバから力を分けてもらいながら、コトバ紡ぎに精進いたします。どうか良いお年をお過ごしください。
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