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「移動データ分析」駆使した日経新聞の記事がちょっと怖い

半導体製造大手のルネサスエレクトロニクス工場で発生した火災復旧に関して、日経新聞の記事に驚いた

復旧にあたって自動車メーカーからの応援状況について、各メーカーへのヒアリングではなく、auの携帯電話移動データ分析をしていたのである。

もちろん、これまでのニュースでも、コロナの人出に関して「都心部の人出が○%増えた」といったものはあったけど、今回はもう少し踏み込んでいる

(1)応援対応した日数
(2)応援者の自宅

が、分析されていたのである。

(1)応援対応した日数というのは、つまり、同じ携帯電話が何日間そこにあったかということで分析しているようだ。そして(2)応援者の自宅は、普段の夜間の滞在場所で判断しているようだ。

その結果、概ね1日だけ応援のスタッフが多かったことや、愛知県豊田市に住む人が599人応援にきていたことがわかったそうである。

すごく興味深い記事なのだけど、一つ怖いことがある。

もし、例えば豊田市であれば600人近くいるから誰のことがよくわからないけど、もっと人口の少ない町から応援にきた人が、例えば1人の場合、その人がいつまでどこで何をしていたのか特定できてしまうことである。

「○○町からの応援メンバーは、1日のみ滞在していた」

ということがわかってしまったら、例えば、実は奥さんには2日仕事と言って、1日1人で観光していたこともバレてしまう。帰りにどこに寄ったとか、晩御飯はどこにいったとかもわからなくもないのではないだろうか。記事には

「KDDIの通信契約者のうち、匿名化してデータ分析の対象にする許可を得た数百万人の位置情報データを抽出

と書いてあったけど、経緯はよくわからない。

記事の内容は興味深いのだけど、何か少し怖くなった記事でもあった。


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