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森会長は「女性蔑視」ではなく「メディア蔑視」なのだと思う

東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森会長が、女性蔑視ととれる発言をして、世界中のメディアから批判されている。でも、ぼくはそこまで批判する気になれない

心から女性を蔑視しているのか

というのも、ぼくは、森会長がどこまで本気で女性を蔑視していたのか正直わからないからだ。はたして、心の奥底から、女性を下に見ているのだろうか。ぼくは、軽口を叩いただけのように思うのだ。

もちろん、影響力を持つ立場上、本心でなくてもそんなことを言ってはいけないのはわかるのだけど、女性もたくさん活躍する国会や官僚の世界を見てきた彼が、そこまで差別的な感情を持っているとは思えないのだ。

騒ぎの原因は「メディア蔑視」

では、なぜあのような謝罪会見をしてしまったのか。それはおそらく、彼が「女性蔑視」ではなく「メディア蔑視」の感情を持っているからだと思う。

森会長は昔から、メディアに対する不信感が強いが、彼自身の経験を考えれば当然だと思う。20年ほど前に、彼が首相をしたときのバッシングは本当にすごいものがあった。

あの時の経験から、彼はメディアを毛嫌いして、下に見ているのは間違いない

謝罪の態度も「記者」だからでは

謝罪会見の時、若い女性記者に少し威圧的な態度やバカにした態度をとっていたけど、それはきっと「女性」だからではなく、「記者」であり「若者」であったからだと思う。

昔一度、テレビで池上彰との対談を見たことがあるけど、その時も、首相時代の何も事情を知らない若手の官邸番記者のことを批判していた。

騒動の本当の原因

今回の件は、ついつい笑いを取るために、口を滑らせてしまって、謝罪会見までしたのはよかったけど「メディア蔑視」の気持ちが強すぎ、うまく謝罪することができなかった。

つまり、大嫌いなメディアにまた叩かれて、バカらしくなってしまって、「「女性蔑視」をしていない人間であることをうまく説明できなかった」というのが本当のところだと思う。

メディアにも責任

ぼくは別に森会長のファンではない。ただ、森会長は7年間、ボランティアでオリンピック・パラリンピックの実現に尽力してきた。それだけは間違いないと思う。

女性を蔑視するような発言は許されないし、メディアをうまくコントロールできない人は、そもそもこういった世界に注目される役職につくべきではないのかもしれない。

だけど、彼の功績を全て消し去って、寄ってたかって批判するメディアを、彼が蔑視する気持ちには共感できる部分がある


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