私の異常な愛情 または私がいかにして鹿児島ユナイテッドを愛するようになったか

 元々僕はサッカーより野球の方が好きで、ユナイテッドを見て5年ぐらい経つのに、未だにルール以上の戦術的な部分がわからないということは最初に書いておきます。

 10数年前に上京する前はプロスポーツと言えば年一のプロ野球ぐらいしかなく、娯楽と言えばパチンコしかない鹿児島が嫌いでした。僕は映画も好きなのですが、キネ旬ベストテンに鹿児島では見られない作品が半分以上ある年は「こんな田舎に住んでも、楽しいことはなにもない」と絶望しかなかったです。

 ユナイテッドがJ3に昇格した2016年に物珍しさというか、冷やかし的にFC東京U23戦がある夢の島競技場に行きました。思えばそこがユナイテッドにハマる分かれ目でしたね。

 もちろんユナイテッドには代表クラスのスターはいませんし、鹿島、浦和のようなビッグクラブではないので、鹿児島県民以外の興味を惹くクラブではありません。つまり、鹿児島県民しか興味を持たないクラブなのです。そうあの日のゴール裏には鹿児島県民が集結していたのです。

 全く知らない人たちなのに、一瞬で打ち解けてどこからかも握手の手が伸びるのは初めてだったので、驚きがありました。その日は引き分けでしたが、「東京にこんなに鹿児島県民がいたんだ」という驚きがありました。

 その後2017年末にUターンして、その後は鴨池に通う日々が続いています。なぜサッカーは理解が薄いのにユナイテッドの応援をしているかというと、「地元にチームがあるから」その一言に尽きます。鴨池に通ううちに友達もできたので、楽しい日々を過ごしています。

 プロチームとしての使命は勝利ですし、その先には優勝、昇格があります。でもそれ以上にユナイテッドは地元の人から愛されるクラブになって欲しいのです。鹿児島は野球に興味がないおばちゃんでも、甲子園の勝敗を気にするという土地柄なので、それは十分可能だと思っています。

 昔はなにもない鹿児島は嫌いでしたが、今は好きです。これも地元にプロチーム、娯楽があるからなんですよね。「地方にも娯楽が必要」ということをシミジミと感じていますし、今季も応援頑張ります!

追記 Jリーグの最大の功績は地方にクラブを作って、地方に娯楽を与えたことだと思うんですよね。娯楽がないというだけで、地方から出ていく理由になりますし。Jリーグは地方創生に貢献していますね。それに比べてプロ野球は(詳しくはコチラを)

 タイトルにピンときた方もおられると思いますが、キューブリックの「博士の異常な愛情」から取っています。怖そうだからキューブリックの映画って見たことないんですよ(苦笑)

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