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あたしは大丈夫

2023/6 変形性腰椎症←診断書で発覚
2023/11 アバラ骨の変形確認

少し前から体が思うように
動かなくなっている現実

体を横にして休むと
翌朝、体が言う事を利かなくなっている
チカラが入りにくいから起き上がるまで
30分から1時間は軽く時間が過ぎるように
なりつつある

だから…
休みたいけど休むのが
とてつもなく不安でものすごく怖い 

月日を年単位で計算がうまくできないから
何年前なのかハッキリ思い出せないけど…
姉が脳腫瘍で亡くなった

だんだん体が動かせなくなっていった姉
あんなに人に弱さを見せなかったのに
お見舞いに行く度に衰弱し
よく泣くようになった

まだお話ができたクリスマスが近い
ある冬の日
しばらく疎遠だった従姉妹が
姉に会いに来てくれた

姉は自分が脳腫瘍である事
治験を受けていたし
脳腫瘍の事 調べ尽くしていた
もうじき体も動かなくなるのも
話もできなくなるのもわかっていた

久しぶりに会いに来た従姉妹に
何かを感じ取った姉がポロポロ涙を流して
泣き出した

思わず 
「みんな おねぇちゃんが大好きだよ」
そう言葉を発したのを覚えている

あの時 泣きわめく姉を抱きしめてあげれば
よかった
後悔が残っているから記憶が鮮明なまま

自分の死期を薄々感じながら
どんな気持ちで
「みんな おねぇちゃんが大好き 」
を聞いたのだろう…  

姉の中の日に日に強く大きくなっていく
「孤独」を
あたしは…手を握る事も抱きしめる事も…。

生きれる月日も片手で数えれる中で
一体 何を見て何を感じとったんだろう

こんなに
こんなにも
自分の意志とは反対に蝕まれていく体…。

おねぇちゃん…
こんなに心細く涙が止まらなくなるなんて 
同じ景色になって初めて知ったよ

どんなに願い祈っても叶わない
どんなに願い祈っても元には戻らない中で
自分(姉)がいなくなっても
あたしが後を追わないように
あたしに魔法の言葉を遺した

「うさちょんなら大丈夫」

あなたに負けないぐらい強く立ち向かうよ

生きている
ただそれだけでしあわせ…

「あたしは大丈夫」

また自力でバス乗って
生まれ育ったあの街に絶対行く

負けてたまるか…






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