多国籍チームで思い通りに人が動かない現象について[The culture map③]
結局、仕事にしても家庭にしても、
一人で完結することってすごく少なくて、
すべては自分の都合が良い方向に
「人をどう動かせるか」が鍵だ、
と、痛感している
グローバル本社と日本支社に
板挟みサンドイッチウーマンな
わたくしがお届けしたい
「異文化理解力(The culture map)」紹介シリーズ第三章。
今回も日々の仕事徒然と合わせて、各国文化の違いをすばらしく解説したこの良書を紹介していきたい。
【第一弾/第二弾】↓
人の写真を撮ってくださいと言われたらどう撮るか
「この人の写真を撮ってください」
と言われたら皆さんはAのように撮りますか?Bのように撮りますか?
日本人はB、欧米人はAのように撮るらしい。
これは実際の研究結果で、
(本物はつるつるてんの写真ではないし、レインボーTシャツは着ていない)
欧米人的にはBは人ではなく部屋の写真だ、
日本人的にはAは人ではなく顔の写真だ、背景を合わせた全身を撮らずどうやってその人のことが分かるのか(例: 牛乳が好きなレインボーTシャツ持ちとは分からない)
と主張するという。
この結果はすごく面白くて、
アジア人はマクロ(全体を見渡す)からミクロへ物を考え、欧米人はミクロ(特定の物事にフォーカス)からマクロへ物を考える証拠だそうだ。
郵便物の住所の書き方をとっても、日本人は国/県→番地と書くが、欧米人は番地→国と書くのも関連するらしい(納得
実例: ごちゃごちゃと面倒な日本人?!
さて、ここからは実例。
今、私は全社採用予定の
システム導入プロジェクトにグローバル本社側の人間として関わっている。
もちろん、日本支社でも導入するためそのシステムのトレーニングが必要なのだが、
ある日トレーニングの窓口として日本対応をしていたイギリス人から、
「なんかー日本色々言ってくるしーあなた日本人だしー私しばらくホリデーだしー後はよろぴく!」
的な感じで、突然丸投げ案件が降ってきた。
(ちなみに私は全くもってトレーニング担当チームではない)
この時点で炎上案件臭はぷんぷんだったが、
蓋を開けてみると、
日本側: 全然返事くれない。急いでいるのに情報が来ない。動いてくれない。何が起きているのかわからない。
グローバル本社側: 滞りなくシステム導入したいが、日本が細かいこと聞いてきて面倒くさい。進まない。動かない。
という状況に陥っていた。
私もやや本社かぶれであったので、
最初は日本側が今知る必要のない情報や資料を過度に要求しているように思え、日本面倒だと思っていた節もあった。
しかし、この本を読んで分かったことがある。
日本人やアジア人はお互いが何をしているか、
全体を理解してから自分のすべき仕事の立ち位置を納得し、動く傾向があるが(マクロ→ミクロ)、
欧米人は今目の前にある仕事をやってそこから全体を見渡す傾向がある(ミクロ→マクロ)、
というまさにその現象だったのだ。
つまり、日本側の全体像や周辺の状況を理解しようとして質問や情報収集をした行動が本社側にとっては面倒と思われてしまっていた模様だった。
初動早し後に凸凹砂利道or初動遅し後に川の流れのように
確かに言われてみれば、
私も欧米人と働いてみて何度か
「え、これ、もっと早い段階で何故に想像出来なかったんですか?」
と思うことは度々あり。
彼らは、『今!なう!これやる!』っていうことに関してのスピード感は素晴らしいが、
その瞬間に
ちなみに、お主らこちらの影響考えました?
と言ってもあまりピンときてもらえず、
後になって、やばみーー!!というくだりが必ずと言って良いほどあり、毎回私はだから言ったじゃん!!と思っている。(初期に説得出来てない私も悪い)
一方、日本人は、
初動がめちゃくちゃ遅い。
これは本当に否めない。
枠組みとか、誰が何やるかとか、ミーティングどんな感じでやっていくかとか、このAの先にあるBのあたりどうなってますか?とか、一度山田さんの懸念点確認しようとか、佐藤部長にも承認をとか、なんだかんだ、始める前に発生するイベントが多く、途方もなく時間がかかる。
日が暮れる。
それも何日も暮れる。
ただ、軌道に乗るとミスも少ないし決まったプロセスがあれば流れるように、それはもう川の流れのように進んでいく。
結果どっちがいいのかと聞かれると、
一言では適材適所。
個人的な感想としては、例えば、競争するビジネスだと欧米人に軍配、サービスでは日本人といったところだろうか。
では、多国籍チームで人を上手く動かすにはどうすればいいのか
これが一番知りたい
わたくしサンドイッチウーマン。
なのでここで、The culture mapに戻る↓
人を上手く動かし、効率よくスピーディーに物事を進めるには...
1. なるべく多国籍チームで働く人数を限定し、代表者のみにする。
2. イノベーションを求めないのであればもはや多国籍チームにする必要はない。
え。
なんか思ってたのと違う笑
2とか元も子もない笑笑
まぁでも、
1のために、私がサンドイッチウーマンにされたんだなーと分かり、
そして、こんな違いがあるのねーあーなるほどと学んだので、
どうにかこうにかします。はい。
違いがあると分かっていて行動するのと、分かってないのとでは全然違いますよね。
以上、3章でした。ご参考までに。
ちなみに、「The culture map」3章では今回紹介しきれなかった欧米人の中での人を動かす方法の違いが紹介されていますが、長くなるので割愛しました。気が向いたら書くかも、書かないかも...です。
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