記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。

いまさら語る機動武闘伝Gガンダム①~ドモンは何故かわいいのか~

昨日、2月22日は東方不敗の誕生日だったらしい。東方不敗に誕生日あったのか、忘れてたわ。てか1日遅れちゃったわ。

東方不敗。『機動武闘伝Gガンダム』に登場する主要人物のひとり。約四半世紀前に放送されていたGガンダムは、今でも根強いファンを持つ非常に熱いアニメーション作品ですね。

以前にもnoteで記事を書いたことがあるけれど、東方先生のお誕生日を記念して本日は再びGガンダムについて書いてみる。今回は思いっ切りネタバレさせますので、未視聴の方はこの先をお読みにならない方がいいかもしれないです。

Gガンダムと言えば、あの最終回は今でも語り草だろう。忘れようにも一生忘れられない、凄まじいパワーを持った最終回だった。ものすごく恥ずかしいけど完璧な大団円。大好きです、今も変わらず大好き。

けど、何度見ても恥ずかしいし何度見ても笑ってしまう。どんなにこらえていても手から飛び出してくるキングオブハートの血走った眼で吹き出してしまいます…。最高に好きです(笑)。

子供だった当時も見ていて恥ずかしかったあのストレート過ぎる主人公からヒロインへの告白や、必殺技の名前やハート形の穴。今見てもやっぱり恥ずかしいのですが、レインに語り掛けるドモンの長台詞は想いがこもっていてちゃんとカッコいいし、ちゃんと好きって言えたドモンは頑張ったよなって大人になった今はわりと微笑ましく見られるようになってることに気付きました。恥ずかしいけどね(笑)。あと、全宇宙に告白聞かれてるとか状況を整理すると恥ずかしいどころの騒ぎじゃなくて、もしレインがツンデレだったら照れ隠しが過ぎて全力でドモンを殺しにかかるような気がしないでもないけどね(笑)。

むしろそこまでの過程の方が恥ずかしい。「レインにちゃんと好きって言ってあげなきゃ」的なことを仲間に諭されるドモン。背中を押されてやっとその気になるドモン。仲間の助けがないと好きな子に好きとも言えんのかい。それをあれだけ頑張ってやっと言えるくだりを丁寧に描いたのが最終回ってなんやねん。ガンダムファイトで優勝する方がよっぽど難しいと思うんですけど!!!!
その、背中を押されてる様がちょっと正気を保てない程恥ずかしい。だって仲間たちもみんな大真面目なんですよ。誰もからかったりしてないの。世界の平和がかかっているという点も大きいでしょうが、それにしたって「中身は少年だけど一応成人男性が仲間の女性に恋心を打ち明けられずもだもだしてるのをみんなで超真面目にサポートしてあげたうえそれを全宇宙で見守ってる」って、何なのこれ。こいつらみんなで何やってんの????超恥ずかしいんですけど!!!!!!

けど、そんなドモンが可愛くて仕方なくなるのがこの作品の真の恐ろしさなのではないかと最近思うようになりました。熱い展開、個性的なキャラクター、素晴らしいBGM、マンダラガンダムやノーベルガンダムなどの「何をどうしてそうなった」としか言いようのないガンダムの数々(笑)、魅力を挙げればキリのない『Gガンダム』の隠れた、それでいて最大の魅力はもしかするとこの「ドモンの可愛さ」にあるのではなかろうか。

ドモン・カッシュ。鋭い目つきに鍛え上げられた肉体。冷凍刑に処せられた父、命を落とした母。運命の崩壊を招いた兄や、かつては慕った格闘技の師匠を憎みながら、ガンダムファイトに身を投じる。決して明るい人物ではなく、親しみやすさもなく、渋いわけでもものすごくカッコいいわけでもなく、どことなくとっつきにくい陰気なキャラクターに一見見えてしまう彼。

しかし、元々のドモンはおそらく、ナイーブで素直で甘えん坊な、可愛らしい性格だったのではないかと思わせる場面が随所に見られるのです。過酷な運命に巻き込まれてしまったのでそんな部分を引っ込めざるを得なかっただけで、ふとした瞬間にそれがこぼれてしまう。声や喋り方、表情に滲んでしまうことがあるのですね。そんな時のドモンは、これがまたびっくりするくらい可愛かったりするのです。

それが最も顕著だったのは、兄・キョウジに自分を殺せと命じられ「嫌だあ!僕にはできない!」と叫んでしまうシーンでしょう。作中のほとんどを一人称「俺」で通していたドモンが「僕」と言ってしまった瞬間。極限状態で、つい「弟」の素顔が出てしまった瞬間。ドモンの混乱や葛藤が感じられる泣かせるシーンなのですが、この「僕」の破壊力にやられてしまった人は少なくないのではないでしょうか。可愛すぎない???急に弟の顔出してくるの可愛すぎてずるくない?????てか元々は「僕」キャラだったってことでしょ???何お前可愛すぎない?????←気を確かに←無理

ドモンが悪だと思い込んでいたキョウジ兄さんは実はずっとドモンを見守っていたし、考え方が違っていただけでドモンの師匠・東方不敗もやはり彼を見守っていました。年の離れた可愛い弟を、手のかかる愛弟子を、本当の気持ちを隠しながら、時に悪役を買って出てまでも、その幸せや成長のために見守り続ける。お前らどんだけドモンのことが可愛いの?どんだけ可愛がっちゃってるの?でも確かに可愛いんだよドモン。放っておけない何かが滲み出てるんだよ。全人類の弟属性的な何かが。だからあんなこっぱずかしい告白に至る過程も生まれたのではないか。みんなが何かしてあげたくなるドモン。何なのお前!!!!!

私はキョウジ兄さんが大好きで、どう考えてもキョウジさんがいちばんカッコいいと今も思ってるし、二次元でも三次元でも好きになるのは基本兄さんキャラで、弟キャラは「可愛いとは思うけどそれだけ」という基本スタイルのまま変わらないで生きてきたのですが、どうもドモンだけは別格らしいです。あれはいかんって。反則だって。おかしいって!!!!!←震える声

子供の頃見ていた当初から気付いてはいたのです、ドモンの可愛さに。自分は意外と母性本能が強いタイプかもしれない、そうじゃないとドモンみたいなの可愛いとは思わないだろう、将来気を付けようとか思ってました(笑)。年食った今は、もっと素直に可愛いと思うようになっていてなんかもっとヤバい気がする。繰り返すけども私が好きなのはキョウジ兄さんみたいなインテリタイプとかお兄さんキャラであって断じてドモンではないはずなのに、ドモンだけはどうしてもかわいく思えて仕方がないという…。

もしかすると、それはGガンダムという作品あってこそのものなのかなと思ったりもしてみてます。もう忘れてる部分も大きいので間違ってるかもしれないんだけども、Gガンダムの世界ってそんなに悪い人いない気がするんですよ。ウルベみたいなのもちょっとはいますけど、皆理想や目指すところが違うだけで、拳と拳で語り合えば通じ合える。気がする。
なんだかんだとみんな気持ちのいい人々なので、ドモンみたいにまだまだ完成されてない青年に手を差し出すことができてしまう。時に厳しく見守ったりもするし、好きな女の子が最後の敵になっちゃって落ち込んでたら「じゃあ好きって言っちゃえよ!」ってアドバイスしてあげちゃう。たまたま主人公がドモンで、たまたま彼が弟ポジションだから可愛く映って見えるけど、ドモンじゃなくても、誰が主人公でもGガンダムの世界ってこうだったのかもしれない。だからこそ私はこの作品が大好きなのかもしれないし、今でも大好きな人たちがいるのかもしれない。人類皆兄さん。人類皆おかん。それが成り立ってしまう、実はものすごく優しい世界。なのかもしれない。

なんてことをつらつらつらつら考えてしまいました、今更なんですけどもね。んでそれをつらつらつらつら書いてたらいつの間にか結構な字数になってた。本当は好きな曲のこととかいろいろ書きたかったんだけどまた次の機会に回そう。Gガンダム大好き過ぎて、いくら語っても足りないみたいです(笑)。また1話から見たい!!!金持ちの方、愛人にしてください!!!!私にDVDを買い与えてください!!!(笑)

その昔は、東方不敗の最期までで終わっててもそれはそれで綺麗に終了してたんじゃないかと感じたこともあるGガンダムですけど、今は、あの恥ずかしい最終回があってこその作品なんだなと改めて思うようになりました。ガンダムファイトで優勝するより簡単に思えることを、クソ真面目に一生懸命頑張って締め括られるあのラストで。
あれから四半世紀くらい生きてみて知ったのはね、この世でいちばん叶えるのが難しいのかもしれない願いは「好きな人が自分を好きになってくれること」なのだということです。しかも、お互い好きなのにそれを言い出せないまま人生が過ぎて行ってしまうパターンもままあるということです。そう、実はガンダムファイトで優勝する方が簡単かもしれないんですよ。強くなりゃいいんだから。
だからあの最終回は最高のハッピーエンドで、最高に清々しくて、最高に恥ずかしいけどいつまでも愛されるラストシーンになったのかもしれないですね。本当だったら素直になれないままダメになっていたかもしれない二人が、ちゃんと幸せになれたんだから。しかもあんな朴念仁がすっごい頑張った結果なんだから。世界も平和になったし(笑)。
もし、実はGガンダムを見たことがないのにここまで読んでしまった方がいらしたら、ぜひぜひ全話通してご覧になって欲しいです。最高に暑苦しくて恥ずかしい最終回に悶絶して、そしてまたこのnoteを開いてもらえたらとっても嬉しいです(笑)。

最後に、2年くらい前に書いてた記事をそっと置いときますね。以下の文章を書いた時の気持ちから、今も何にも変わってないし、これからもきっと変わることはないような気がしています。Gガンダム大好き。

“「バーサーカーモードのアレンビーごっこ」とか「ドモンの手から飛び出してくるキングオブハートごっこ」とか一緒にやって遊んでいたあの子は元気かな…。私たちは熱かった…。そしてバカだった…。Gガンダムは今も熱くて熱くて熱い、懐かしくて熱い私の青春なのです。”

--------------------------------------------------------------------------------
主にフィギュアスケートの話題を熱く語り続けるブログ「うさぎパイナップル」をはてなブログにて更新しております。2016年9月より1000日間毎日更新しておりましたが、現在は週3、4回ペースで更新中。体験記やイベントレポート、マニアな趣味の話などは基本的にこちらに掲載する予定です。お気軽に遊びに来てくださいね。

気に入っていただけたなら、それだけで嬉しいです!