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ENFP(広報運動家)をもっと理解してみる

1.ENFPは飽きっぽい

ENFPは目新しいものを好み、既存のパターンにはすぐ飽きる。
特にルーチンワークを苦痛に感じる。

こういったことはMBTI関連サイトを読む人には基本知識として定着していることと思う。
それは確かに事実であるのだが、ENFPが飽きっぽいのには理由がある。

その理由を知っておくとENFPへの印象はより肯定的になるかもしれないというのが、今回の記事の主題となる。

2.ENFPとは何者か

ENFPとはどのような性格タイプを指すかという説明はこの記事を読む人には今更ではあると思われるが、あえてザックリと記すと人間及び社会分野に適性を持った直観型の探索者と言える。

その資質は心理機能としては外向的直観、内向的感情および外向的思考によって形作られるが、ENFPとしての性格を主に決定づけるのは外向的直観である。

ENFPは人間やその集団である組織や社会に対して鋭い洞察が働き、その本質や構造、関係性を理解するとともに、その将来を予測することができる。

ENFPが対人対社会の洞察力、理解力および発想力にその適性があるということは、人間社会において要請される他の能力に関してはENFPはその適正が劣るということでもある。

ENFPの能力的なパフォーマンスは社会の探索者、社会の背景を解き明かす者として活動する時に最大化される。
ENFPの実際の性格傾向はその活動を効率良く支えるように最適化されている。

最終的に外向的思考が発達すると、解明した社会的な背景を他者や社会に広く発信する能力が備わるため、ENFPは広報運動家と呼ばれる。

3.ENFPにとっての成長

人の成長とは、それこそ各性格タイプによって、また各個人によってもその意味合いは異なる。
だが、多くの人間にとって自己実現を達成するのに必要な要素、素質が伸びていくことは共通して成長と呼ぶことができるだろう。

そして、ENFPにとって社会の探索者または広報運動家として活動するのに必要な力を育てていくことは数ある成長の中で最も重要に働く。

ENFPはその重要性を本能的に理解しているため、その成長の機会を逃さない。
つまり、自らを成長させる可能性を持った事象、存在に強く惹かれる。

そして、そういった存在に実際に触れた時に面白いと感じて、それを理解して学習した時に喜びを覚えるのである。

4.ENFPにとっての経験値

ENFPを成長させるもの、ENFPにとって最大の経験値をもたらすものとは、それは本人が未だ経験したことのない未知のパターンやアルゴリズムを認識することである。

ENFPは新たなパターンを内部に取り込んだ瞬間に、過去の蓄積と連鎖反応を起こして、その世界に対する認識、視野が飛躍的に拡張される。
その認識パターンの発見と蓄積がENFPの直観機能や洞察力を支える源泉となっている。

それに対して、よく世間で行われる既存のパターンを用いたルーチンワークはENFPの洞察力の向上に寄与しない。
ENFPよりルーチンワークを好んで取り組む性格タイプは多いが、それらのタイプがENFPを超える洞察力を持ち合わせていないことからも、それは明らかである。

そもそも、ENFPは新規の可能性に出会えない状況下では、過去の記憶を反芻して様々な角度から検証することで未発見のパターンの発見に勤しむ傾向がある。
そのため、実際にルーチンワークをこなしても発掘可能なパターンは既に習得済みであることが多く、得られる経験値は非常に少ない。

そして、得られる経験値の大小にENFPの感性は敏感に反応して、経験値が得られないタスクからは急速に興味を失い、つまり飽きる。
このENFPの飽きっぽさは、ENFPが期待される能力を発達させ、実際に発揮させるためには極めて重要なセンサーとなる。

ENFPが飽きっぽいのは、必ずしも短所ではない。

5.まとめ及びENFPの学習方法

まとめると、ENFPは人生を楽しんでいる時に大きく成長し、その能力が最大限に発揮される。
彼らにとっては興味を惹かれない、特にルーチンワークなどをこなすことは不要と言える。
ENFPを取り巻く周囲の人々はこのことを念頭において彼らと接してもらえると人間関係は円滑に進むかもしれない。

余談だが、ENFPもその能力発達のためには多くの知識を吸収する必要性に迫られるのが人生である。
しかし、日本の学校教育などの詰め込み型の習得法は決してENFP向きではない。

たとえば、国語で語彙を増やそうと思って単語帳を眺めていてもENFPの記憶には残らない。
面白い小説などを沢山読んだ方が遥かに成長する。
未経験の文脈やスタイルに絡めて知識に触れるのが有効である。

数学などは基礎問題を繰り返し解くより応用問題を中心に与えた方がより興味を引く。
そして、全く同じ問題を何度も解かせていると興味を失うので、常に新しい素材を提供すると飽きにくい。

英語なども、洋画や英語版のゲームをプレイさせるなど様々なパターンと絡めて体験させると学習効率が良くなる。

最後に、ENFPにルーチンワークを強要すると、興味を失うだけでなく、その分野に苦手意識を持つことがある。
ENFPに限らず、人は苦手意識のある分野に関しては興味が湧かなくなる。
ENFPは興味が湧かないことには能力が発揮されず、知識やパターンの吸収も阻害される。
つまり、その仕事ができないと思っていると本当にできなくなる。

「自分はやろうと思えば何でもできる」と思っておく、それくらいがENFPにとっては適切な心構えなのだろう。


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