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人間の家畜化と資本主義の次のステージについて、コメント

以下は、上記の記事について私が付けたコメントを転載して紹介するものです。

長いコメントになったので、記事としてまとめられるなというだけの話なので、それ以上でもそれ以下でもありません。

1.家畜化を防ぐには

人間社会の本質は少数による多数の支配にあるのは明確ですが、その支配により人々の家畜化が進行します。

その中で人々が幸福であるためには、人々がそれぞれに自己防衛する必要があると思います。
それは自らの遺伝子の保全であり、個性の発揮を恐れないその姿勢にあります。
過度な社会性の発揮は家畜化を促進するので、人々の社会認識に改革の余地があります。

人間は詰んでいるどころか、まだ始まったばかりかも知れませんよ。

資本主義が横行している間は、まだ道半ばといったところですね。
ただ、共産主義は論外ではありました。

2.暗黒時代とルネサンス

人は究極的には自分一人の人生にしか責任を負えない、というのは原則ではあります。
ただ、人間はその上で社会的に生きることを選択した生き物なので、文化を醸成、継承し、社会制度や社会基盤を整えることで適応を図るのが自然と言えます。

平均や一般というものは概念でしかなく、社会を構成するのは結局は個人個人なので、一人の人間の精神性を把握することは全体の行動を占う上で重要になります。

現代の社会の様相を決定づけている要素の大きなものに、カネへの信仰心が挙げられます。
かつて、中世の頃のヨーロッパは神への信仰に支配されていて、今では暗黒時代とも呼ばれていますが、現代の人類も構造的には別の暗黒時代に突入していると言えるのかもしれません。

暗黒時代から抜け出す際に、かつてのルネサンスの様な人間性の再確認を、人間社会は経験することになると思います。
それが、現代または未来風の様式で行われるものと考えます。

3.人々の思想と社会制度

変化はどこにでも起こり得ますが、経済的に比較的裕福であり、最新の社会インフラが整っている先進国の方が、人々の精神的な変化は起こりやすいとは思います。
ただ、貧困の中から資本主義へのアンチテーゼとして思想的な反乱が起きる可能性は否定できません。

将来、カネへの信仰心が薄れた社会において、人はどう生き、どの様な社会制度を構築するかというのは難しい話です。
人は信仰から解き放たれて、それぞれに自立して責任を持って他者と協力できるようになるかもしれません。
あるいは、カネとは別の、新たな信仰を手にするのかもしれません。人は弱い生き物ですから。

ただ、一つ言えるのは、社会制度や体制の源流には人々の思想があるということです。
そして、人々の生き難さを解消する方向で思想的変化は起こるだろうということですね。
社会の各所に社会的な問題点を見抜く人はいて、それは周囲に伝搬していきます。
インターネットの普及した現代では、条件が揃えば人々の意識を一気に塗り替えることも考えられます。

4.既存の支配構造と闘争

一方で、社会には既存の支配構造が存在します。
現在、富を得ている人々は自分達に不利になる変化は望みません。
そして、下層の人々の意識が分散してるのに対して、上層の意識は比較的まとまっているので、その影響力は相対的に大きくなります。
彼ら支配層の思惑を抜きにして社会変革は語れません。
彼らは通常、自分達の利益が増大する方向に働きかけようとします。

次のステージに至る道のりを考えますに、大きく分けると交渉による妥協か革命による打倒の2択になります。
現体制と次体制の違いを明確に述べるなら、支配層の権力の制限、制約にあるのかな、と思います。
つまり、現在の社会において民主主義は形骸化しているので、本当の意味での民主化の促進が次のステージの本質だと思います。

しかし、人々は未だ社会において自己の責任を果たせるほどに成熟していないので、次のステージにおいて多くの問題に直面することになるでしょう。
幾度もの揺り戻しを経験しながら、人類社会は少しずつ先に進んで行くものと考えます。

5.次のステージまとめ

最後に、次のステージの一つの実現例についてコンパクトにまとめますと、以下のように考えられます。

デジタルシステムの発展によって、社会や組織の民主化が促進され、人々は個性の発揮が容易になり、また、カネによる束縛が緩む。
それは、政治の投票システムから、会社の組織形態や、働き方、教育システム、社会福祉の制度など、多岐に渡る。
その達成には、人々の社会認識が根底から変化することが必要で、その芽は今後社会の各所で出てくる。
最終的には、闘争を経ないで実現することはない。

という感じでまとめてみました。

闘争の形には様々なバリエーションが考えられるかもしれません。
また、人々のカネへの信仰が現在の支配構造を頑強に支えています。
その中で緩やかに人々の家畜化が進んでいるということですね。
次のステージの細部、個々の形についてはそれぞれの専門家に聞いた方が早いかもしれませんね。


追記

将来において資本主義に対抗する意識改革が人々の間において起きるとしたら、ヨーロッパが発端になると予測します。
資本主義と民主化というものを正確に理解している人間にしか改革は起こせません。
条件としてはアメリカも該当するかもしれませんが、アメリカは支配構造が強固で改革の芽は穏やかに、かつ、速やかに摘まれる可能性が高いかもしれません。
その点、ヨーロッパは付けいる隙があります。

ヨーロッパにおける意識の変化は資本主義による経済成長の限界を克服する可能性があります。
結果、ヨーロッパが浮上することがあれば、その改革の灯はアメリカにも飛び火するでしょう。
そこに至って、日本でも世界で何が起こっているかを認識して、その成果物の一部を輸入することになります。

いつものパターンというやつですね。

こんなことを続けていると、日本人はいつまで経っても民主化の真価を理解することもなく、借り物の民主主義の呪縛から逃れられそうもありませんね。


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