EV(電気自動車)購入を見送りした理由
ITとコンサル業界でDXをやって20年強。コンサル的思考がプライベートの意思決定を侵食している様子をnoteにしてます。
先日車検でディーラーに行った際に、展示してあったEVを眺めていたらサービスエンジニアがEV推しをしてきた。
車に関わる技術職は「内燃機関のメカが好きでEVは受容できないタイプが多いだろう」なんて勝手な先入観を持っていたので意外だった。
私の所有するクルマは欧州のガソリン車である。
比較的エコな燃費だし走行性能も静寂性にも満足している。
普段は都内に電車通勤なので、主な用途は家族での週末ドライブや高速道路での長距離旅行である。
ナビやオーディオのUIのネット統合や自動運転等は日進月歩でUpdateされているので、次の買替えのポイントはソフトウェアだろうと思っている。
日々の情報収集でEVは時期尚早だと思っていたものの、この機会にEVのトレンドを体験したいと思い、おそらく業界をリードしていると言って良いテ◯ラの試乗に行ってみた。
モーターで一気にくる感じの加速やクリープ現象なしでの発進はエンジン車とは別物であることを意識されられたが、すぐに慣れた。
やはりソフトウェアが面白い。ヌルヌル動くタッチパネルのUIでクルマの動力系までコントロールできる様子は、デジタル好きの私の物欲を刺激してくれる。
一番情報を得たかったのは現在の日本におけるEVユーザーの購入動機である。私の利用用途においては今積極的に買う動機が見当たらないのだ。
長距離ドライブで高速SAに十分な数のチャージスポットない。
旅行や帰省時に給油ごときで何時間も足止めされるのは勘弁。
ガソリン代より電気代が安いと言われてもピンとこない。
毎日乗るわけでもないので車両代の増額をリクープしない。
特段静かでもない。
車内の静寂性をアピールされたこともあるが実際乗ってみたら案外そうでもない。欧州Dセグ程度のランクのクルマであれば十分に遮音されているし、走ってしまえばタイヤの走行音は発生するわけで別にそれが消えるわけではない。
それでもイマ買う人の購買動機は何なのか?
それは現時点では先進商品の保有による「ステータス」や「SDGsへの共感の表明」といった感性価値に基づくものが中心ではないかと思う。
私はブランドにこだわる価値観はないし、環境負荷・CO2云々は私個人の購買意思決定においては優先度低である。
そうなると私の環境や利用用途においては機能価値が実現されておらず、実質的な便益を得られる状態ではないということだ。
プロダクト自体は超気に入ったのだけどね。
そんなことを思った週末。
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