見出し画像

忘れ物対策

これまでどれだけ歩いてきただろう。
振り返ってみたら、こんなもんかと思ってしまうような距離。
何か重たいものを重たそうに持っているようだ。
結局私が持てるものは私の両手に収まる分だけ。
疲れたらなそこに荷物を置いて休めばいいさ。

必要な時に必要なものが何故か出てこない

ADHD傾向の人は物の管理が苦手な人が多いように思います。
私も漏れずに苦手です。
幼い頃から苦手で、学校に忘れ物するのは日常茶飯事。
学校で必要なものを用意するのに1周間以上猶予が与えられているのに、当日の朝になって母親に必要なものを伝えて用意できずに怒られるなんてこともしばしば。
大人になって多少はマシになったかもしれませんが、大事な場面で必要なものが出てこない。
当時片思いだった女性に何度もアタックしてようやくデートできる約束を果たしたのに、デートの日に財布を忘れて全部出してもらうなんてこともありました。

ADHDと診断される前から自分は忘れ物癖が強いなと思っていたので働きだしてから恥をかかないようにそれなりに工夫はしてきました。
最初は忘れ物をしないように必要なものは目に着く場所に収納することや、整理整頓で物の定位置を決めて必要な時にすぐに取り出せるようにするなど工夫してきましたが、何度もつまづいて来ました。
目に着く位置に収納したものは、何故か必要な時には視界に入ってこないし、定位置を決めていたのにそこを探しても見つからない事態に陥っていました。
その中で一番効果を発揮したのが「カバン選び」です。
今回はそのカバン選びの私なりの考察を書いていきたいと思います。
結論から述べますと、一つしか部屋がないカバンに全てを詰め込むことです。

必要なのは「集約化」「一覧性」「シンプル」「好き」

忘れ物をしてしまうなら、必要そうな物をすべて持ち運べばいいという結論に至りました。
荷物が重くなり、カバンがでかくなるという問題は発生しますが、この方法にしてから、それなりに忘れ物は減りましたし、大事な場面で焦ることもなくなりました。
この作戦に必要なのはあらゆるものを一点に「集約化」すること、区切りや仕分けが無く一つしか部屋の無いカバンで開けば全体が見える「一覧性」があり、出入り口が複数あったりポケットが付いていたりカバンの大きさが変えられるような複雑な機構のない「シンプル」さ、そして持ち運びたいと思える自分が「好き」と言えるデザインかが重要になってきます。

カバン選びの条件

前述の4つを包括するカバン選びの条件を以下のとおりまとめます。

壱.収納力

必要そうなものを全て詰め込める収納力が必要です。私の場合、現在はお出掛けする行き先は複数の病院の通院、ハローワーク、買い物、喫茶店などでコーヒーを飲みに行くぐらいです。
働いている人ならこれに職場が追加されると思います。
普段出掛ける先なんてそんなに多くないと思います。なので、どこに行く時もこのカバンさえ持てば大丈夫という状況を作ります。

弐.部屋が1つ

カバンの殆どは収納スペースに間仕切りや小さなポケット等が付いていて、整理整頓できるようになっているかと思います。
しかしADHDの傾向が強い人にとっては逆効果でどこにしまったか分からなくなり、ポケットをひとつひとつ探す羽目になります。
ポケットの影に隠れて探しても見つけ損ねることもあり、探している最中にいつのか分からないレシートや以前探していたボールペンが別のタイミングで見つかったりします。
そうならないために、探す場所はここだけ!という状況を作るために、ひとつしか部屋のないカバンが必要です。

参.チャックで開閉し取り出し口が大きいもの

必要な時に必要なものを探すのに一つの部屋を探せば良いと先程書きましたが、開口部が狭いと探しにくくなってしまいます。
そして、開口部が完全に閉まらない(トートバッグみたいな)形状だとうっかり落としてしまうこともあるので、しっかりチャックで開閉でき、かつ開口部が広いものが良いです。

四.ザックがいい

両手が塞がらないよう、またあらゆるものを詰め込むと重く、そして大きくなるので、体に負担が小さいようにザックがいいです。
取り出すのに背中から降ろさないといけない問題はありますが、肩から下げるようなカバンだとベンチで休んだ時に置いてしまって忘れるなんてこともありますし、ウェストポーチのような形状だと容量が小さい。
全ての条件を網羅するにはザック形式がいいです。

五.丈夫なやつがいい

私は物を丁寧に扱うというのが苦手です。多少ハードな使い方をしても破れたりしないハードなやつが良いです。
お勧めは登山用のザックです。丈夫な作りですし、多少の雨なら中まで濡れなかったりします。

六.デザインにこだわる

ASD、ADHD共に傾向が強いと物に対するこだわりも強い人が多いです。
愛着が湧かないものを普段持ち歩くのは苦痛になります。
このデザインが好き、このブランドが好き、長く持ちたいと思えるデザインを選ぶのが良いです。

私が使っているカバン

私が普段使っているカバンはグレゴリーのデイパック30Lです。

残念ながらこちらのモデルは既に廃盤で、現行モデルはポケットがいくつかついているようです。私は使いこなせませんが、水筒を差すポケットなどはあった方が便利かもしれません。

このカバンの中に必要なもを全て入れて持ち運んでいます。
通院に必要な物(診察券、保険証、自立支援医療管理表、お薬手帳)が入ったポーチ、ハローワークに必要な物(求人票をしまえるバインダー、求職番号が控えてあるプリント)をしまえるフォルダ、財布、パスケース、ノイキャンイヤホン、メモ帳、ボールペン、鍵類、マスクが入ってます。
あとはスマフォと水筒を持てばいつでも出掛けることが出来ます。

まとめ

物を管理することが苦手なら、全部まとめて持ち運んでしまえば忘れ物が段違いに減ります。
カバン選びに必要な要素は「集約化」「一覧性」「シンプル」「好き」でした。それらを包括する条件を満たすカバンを当記事を参考に探してみてください。
参考になれば幸いです。

といったところで、今回はここまで。
ありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?