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ドラマ「一橋桐子の犯罪日記」

松坂慶子さんが主演をしている「一橋桐子の犯罪日記」というドラマがある。

松坂さんが70歳になって節目のドラマだそうで、随分番宣をしていたので、見てみた。

70歳かぁ、とまず思った。
世の中の平均70歳がどんなものか、今ひとつ分からないところがあるけど、70歳でぴんぴんしゃんしゃんして、スポーツとか趣味とかで、元気に走り回れる方もいれば、体調が優れなかったりする方もいる年齢だと思う。

松坂さんは、元気で動き回れるタイプの方なんだろう。

自分は70歳になった時どうしていたいかなあと思ったりもする。

主演しているドラマの主人公も、松坂さんとだいたい同じ年齢。ドラマの主人公は、生涯結婚せず、現在天涯孤独の身。シェアハウスをしていた唯一の友達も病で亡くなり、本当に1人ぼっち。

あれこれと不幸がかさなって、お金もない。これからの老後を1人ぼっちでどうしようと、頭を抱える。

ひょんなことから、「そうだ! 刑務所に行こう!」と思いつく。刑務所で安心安全に老後を過して、ぽっくり死ぬ。それがこれからのライフプラン。素敵人生に違いない。

こうして、一橋桐子(主人公)のムショ活(刑務所行き計画活動)が始まる。

私には刑務所が、主人公が思うほど魅力的に思えないけど、ムショ活をすればするほど、から回り、周りを巻き込んで、「まあ、どうしましょう!」みたいにまごまごしているうちに失敗して、妙な仲間が増えていく。

ムショ活、つまり警察にご厄介になり、刑務所行きになるための犯罪を日々計画するこのドラマは、なんだか温かくて、桐子の立場は寂しいのに素直に面白いと思う。

犯罪計画がうまくいかないのも、今まで普通に生きてきた70歳が突然やろうとしてもできることじゃないのは、当たり前で、それをなんとかやろうとか、挫けたりとか。「すぐに諦めちゃダメ!」と犯罪計画を後押し(?)、応援する高校生に励まされて奮起し直したりと、桐子はムショ活をして、70歳にして人間として生き直しているような所がある。

松坂慶子さんのほっこりした演技が、いい味を出していて、70歳って素敵だなと思う。

人生100年の時代(これからまだ伸びるかもしれないけど)、70歳は大概の人にとって人生の最終盤だ。「まだまだこれから、人生始まったばかりよ!」という人は、稀だと思う。口ではそう言っても、年齢的に現実がある。不老不死にでもならない限り、体の限界だってある。

天涯孤独で、孤独死しか待ってないと、これからの人生(老後)を嘆くよりも、桐子のやり方や、やっていることはさておき、遮二無二やりたいことを、捨て身の覚悟で取り組むのは、いくつになっても人を輝かせる力があるのだなと、ドラマを見ていて思う。

やりたいこと・やってみたいことを持つこと、逆に「こんなのは絶対嫌だ」と思うことの強さは、何にも負けないど根性を引き出すのかもしれない。

「一橋桐子の犯罪日記」というドラマが、これからどうやって綴られていくのか楽しみ。

刑務所に行けても行けなくても、桐子はムショ活を通して、普通では考えられないバイタリティで生きられている。その分、幸せなんではないだろうか。

それから、松坂慶子さんがとても可愛い。「まんぷく」のお母さんのときは、「どうしたものか、この(自称)武士の娘!」と思ったものだけど、本当に素敵な女優さんだなあと思う。

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