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あめんぼ洗浄

朗読教室に通っていて、その発声の練習に、北原白秋の「五十音のうた」を使っている。

「あめんぼ あかいな あいうえお」

という有名な節で始まるあの詩(?)だ。

喉の声帯周りの筋肉は、音の高低を極端につけた声を作ることで、鍛えることができるらしい。

それから腹式呼吸の発声練習のためにも、「あめんぼ あかいな あいうえお」を一息で15秒ほどかけてゆったり、抑揚をつけて発声する。そういう練習を朗読教室では行う。

これを、洗浄の時に思いついて、やってみた。洗浄機がごうごう鳴っているし、お客さんが残飯を流すシャワーがじゃぶじゃぶ言っているので、何を歌おうと大概誰にも聞こえていない(と思う)。少しは聞こえてるかもしれないけど。

その日は特別メニューで、とにかくお客さんが多かった。お客さんの数よりも、諸々の理由で多いお盆を必死で洗浄にかける日だった。

お客さんの分だけ、お盆だけでなく食器も出る。

頑張ってやらねば。何がなんでも完走しなければ。

今までは気合を入れるために、できるだけアップテンポの曲を思い出して、歌いながらやっていた。

でも最近、頑張っても終わらないものは終わらないし、頑張りすぎて次の日魂が抜け出たようなふうになっても困るし、限界に挑戦してもいい事はないと支援員さんに言われて、自分でもそうだなと思うようになった。

そんなこともあって、この「あめんぼ あかいな あいうえお」だ。

全部で20文(連?)もあるし、途中下膳に来られたお客さんへの「ありがとうございます」の挨拶もある。

せわしない感じの歌よりも、ゆったり「あめんぼ〜」は自然と頭も手の動きも、ペースが落ちる。

「80%のやる気と頑張りで仕事をする」というのが今の目標なので、とてもいい思いつきだと思う。

疲れもしたし、頑張りもしたし、ちゃんと仕事もできたし、過集中も避けられたし。

いい事づくめ!

今度も「あめんぼ あかいな あいうえお」で洗浄やろうかな。

ただ、この間の場合は、お客さんがものすごく多かったので、「あめんぼ〜」でのんびりやってる場合ではなかったかもしれない。

昼休憩後、洗浄の水槽をみて、自分がやり残したこととはいえ、げんなり感が半端なかった。

何事も、時と場合を考える必要はあるわな。。。

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