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「避難しろと言われても、いったいどこに...?」避難情報”警戒レベル5”の向き合い方

タイトルについて先に結論を言います。私には何が正しいのか、現時点では正直分かりません

広範囲の警戒レベル5が出てしまった

2021年8月13日から全国的に大雨が降り、九州や中国地方では気象庁の大雨情報「警戒レベル5」が広範囲で発令されました。

警戒レベルは1〜5の5段階。レベル2は避難行動の確認(注意報レベル)、レベル3が危険な場所から高齢者等は避難(警報レベル)、レベル4が危険な場所から全員避難(土砂災害警戒情報・氾濫危険情報レベル)、そして一番上のレベル5は命の危険が迫っている状態で、直ちに安全確保が必要な状態。大雨特別警報や氾濫発生情報のレベルになります。

今回について九州地方を例にすると8月14日(土)の時点で北半分がレベル4、さらに佐賀県や長崎県の一部がレベル5に入っていました。

気象庁の立場からすれば、科学的な視点で予測される情報を発信することが重要であることは疑いようがありません。しかし、あまりに広範囲に警報が発信されると、まず自分にとって必要な情報とそうでない情報の区別が容易ではなくなります。また、線状降水帯のように局所的な大雨が降ったとき(しかも雨が降る場所と災害が起こる場所が同じ場所とは限らないときに)情報を集めながら一刻も早く避難することの難しさが加わります。

もし私がそこに住んでいる人だったら「避難しろと言われても、いったいどこに?」と思ってしまいます。それは、地域の避難場所が分からないとか、そういうレベルの話ではなく、身の回りの全ての場所が危険な状態に入って手遅れかもしれないという状況の時に、どういう気持ちでその情報を受け止めればいいのかという話です。

これに、新型コロナウイルス感染のリスクが加わるわけです。これで冷静でいられる人はすごいと思います。

必要なことは、教訓を生かすこと

冒頭でも申し上げたとおり、私にはどんな行動や判断をするのが正しいのか、正直分かりません。

仮に情報が正しく伝達され、正しく受け止められたとしても、受け止めた後の態度については人によってそれぞれ違うはず。

だからこそ、少しでも多くいろんな体験談を集め、語り合い、どうするともっとより良く命を守れるのか、継続的にコミュニケーションをとり、発信のあり方を改善し続ける必要があるはずです。その改善は、啓発とシステムの両方の観点が必要でしょう。

被災された方とその関係する皆さまに、謹んでお見舞い申し上げます。皆さまの経験を、被災しなかった者が無駄にしてはならないと私は考えます。

今はまだ答えがわからなくても、今後も考え続け、行動に変えていきたいと思います。

最後まで読んでくださってありがとうございます!