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「アート」とか「アーティスト」という言葉について

私はたまたま作曲ができるので、最近、アイドルの運営を始めようとしている。

地下アイドルの主な収入はチェキの売上だ。

大して原価がかからないのに、写真を撮るだけで¥1,000〜3,000くらいの支払いがあるので、利益率が極めて高い。

とはいえ、チェキでの収益にはある程度の限界があるので、もっとビジネスを大きくしていくためには、いずれ「アイドル」から「アーティスト」に成長させていかなければと思ったりしている。

ところで「アーティスト」とは何か。

ここでいうアーティストとは、ブランドイメージのことである。

簡単に握手ができるような安い存在ではないよ、というわけである。

アーティストという言葉には、そのような運営側の意図が込められていると思う。

音楽界を見渡すと、面白いことに、楽器演奏のプロであるスタジオミュージシャンのことを「アーティスト」とは言わない。

また、作編曲の技術を磨き上げた劇版作曲家(映画やアニメのBGMを作る人)のことを「アーティスト」と呼ぶこともあまりない。

演奏能力に特化したわけでもなく、華麗なスコアを書けるわけでもなく、つまり専門的な音楽スキルはないけど、たまたま人気が出て世間に広く認知されたミュージシャンのことを「アーティスト」と呼ぶ。
(少なくともJPOP界隈では。海外の事情は知らない)。

例外はあるかもしれないが、定義としてはそれほど間違っていないのではないか。

ここでついでに「アート」という言葉についても考察してみる。

「アート」という言葉は主に美術作品に対して使われる。

どんな作品が「アート」に該当するのか。

これにはわりと明確な答えがある気がする。

つまり、資産価値のある作品のことをアートと呼ぶ。

明日、日本円の価値が暴落して、福沢諭吉がただの紙切れになったとしても、それを売却すれば、むこう数年は生活に困らないくらいの額で売却できる作品のことをアートと呼ぶ。

ピカソの絵がなぜ「アート」なのかと言えば、資産価値があるからであって、それ以上でもそれ以下でもない。

ピカソの絵を買う大金持ちは、それを見て「素晴らしい」と感動するから買うのではなく、資産価値があるから買うのである。

しかし、こういうことを言うと怒る人たちがたまにいる。

そういう人はきっと、アートという言葉に尊いイメージを持っていて、その神秘性や幻想性をぶち壊された気がして腹が立っているのかもしれない。

#アート #アーティスト #コラム #芸術

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