だれにもよいことがありますように(きょうの本)
毎日本を読んでいます。
毎日せっせと本を読んでいます。
といっても基本的にわたしは本を読むのがおそいので、そんなにたくさんは数を重ねられていないのだけれども、ともかくここ数年の自分にしてはわりとよく、それも最近の本を、読んでいます。
こどものころから本を読むのはすきで、でも長いあいだ生きているうちにはなんだかなんでだか本を読めなくなるときもあったりして、それはなんというかひとのことばをうまく受け取れなくなっているというか、だれかとコミュニケーションをとるのがあまりたのしくなくなっているというか、まあ昨今の風潮からしてナーバスにならんこともなかったりもするしねっていうか、そういうときなのかもしれなかったけれど、とりあえずいまは自分にしてはわりともりもり読めていて、それと同時にリアルでもだれかと話したいな、知らないだれかとも、知っているだれかとも、きちんとコミュニケーションをとってゆきたいなとおもえるようになってきましたので、ていう、なんかそんな感じのきょうこのごろです。
よかった。
と、最近ちょっとわれながらおもっている。
よかったねえ。
ひとさまにはどうかあらん、わたしにとっては本を読むということはそこにあらわれた作者とのコミュニケーションなのだな、とか、それがそのまま現実世界ともリンクするのだな、とか、あらためてそんなことを考えたり。
リアルでいろいろ(といってもわたしの場合はわりと基本的にひとり自縄自縛の思い込みが多いような気もするのでまわりにはまあいつも申し訳ないお話ですよねごめんなさい)どうしたらいいかわからなくなってちぢこまってるときにでも、どうにかこうにか本を読めば、水先案内人のようにやがてリアルもどうにかこうにか処せていけるような気もするのではないかなとか、そんなことをおもっています、って、要するにつまるところ本がすきでだいじだなという話です。
あいかわらず長文だよ。
ここ何回かのnoteを書いているときはあんまり調子がよくなかったのだけど、きょうはわりと元気にするすることばが出てくるので、そういうことにつけても本を読むのはよいことですね。
読みにくさもフルスロットルです。イエイ。
ということで最近読んだ本の話。
廣嶋玲子『千弥の秋、弥助の冬』。
廣嶋先生のこと、パレット文庫のころから追いかけてるのですが(とはいえあのパレット文庫作品、作者紹介に載ってないのでもしかしたらちがうひと……? いやでもおんなじおなまえだしな……? と気になってる。すきです)銭天堂をはじめとする最近のブーム、積年のファンとしてはとってもうれしい。
今回も安定の子預かり屋。でもちょっと最後はせつない。でもやっぱり明るい。
ぜひ続きが読みたいなとおもいました。
それからお次は佐々木譲『図書館の子』。
はじめて読みました佐々木譲作品。
とっても、とっても人気ですよね。
さすがの熟練、とっても読みやすかったです。
タイムトラベラーものの短編集。
タイトルにある「図書館の子」に出てくるちいさなクルミがとてもかわいい。
SF消化酵素がまったくないわたしですが、時間旅行、時間遡行? なんていうのかな、ものはわりとすきです。
こないだのクレア・ノースもよかった。あれは時間遡行というのとはちょっとちがうかもしれないけれど。
ロマンがある。
そしてタイムトラベラーものって「時間の向こうで待っていて」って感じでとっても恋愛ものに合うというか、いろいろなひとがそういう物語を書かれていて、そうしてそこにはその作者が何をもってロマンとするか、というのがわりと色濃く出るのではないかなとおもった次第。
久世光彦さんがかつてマノン・レスコーかなにかについて「男の可愛いロマンは男をおもって女が死ぬこと、女の意地悪なロマンは男が女をおもって生きつづけること」みたいなことをおっしゃっていたような気がするのですが(『美の死』あたりに載ってたような気がするけどいま見てもみつけられなかった……まちがってたら申し訳ない……)なんというか、男の抱くロマン、女の抱くロマンってやっぱりどこかちがうものがあるのだろうか、そもそも環境というか起点がちがうのか、むずかしいことはわからないけれどなんかちがうのか、とか、いろいろと考えながら、いままで読んできたタイムトラベラーものとこの『図書館の子』をおもいあわせていました。
クレア・ノースは女のロマン、佐々木譲は男のロマンだな、とか、そんなことをぼんやり。
どちらもそれぞれにすてきで、大事だな、とおもいました。
さて、それではつぎの本を読みにいってきます。
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