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こどもの心と體を育む〜運動することのメリット〜

運動しやすい季節になってきました!
皆さん!體、動かしていますか?
今回はこどもの運動についてお伝えしていきます。
お子さんが運動をしている親御さん、それに関わる大人の方にもぜひ知っていただきたい内容となっています。

週末はグラウンドや学校の校庭で野球やサッカーの練習をしている子どもたちをよく目にします。お子さんが運動を始めたきっかけはどんなことからでしょうか?
強い體作りのため、自分がやっていたスポーツを子どもにもやらせたくてなど・・
きっかけは様々だと思います。

大人の皆さんの中には、昔はやっていたけど今は時間がないから・・・疲れていて動きたくない・・・体が痛いから・・・など、運動をやめてしまった方が多くいるのではないでしょうか。
運動に対して大人がマイナスイメージを持っていると
それを見て育つ子どもたちも運動は面倒なものと感じてしまいます。

子どもたちにとっての「運動」は、心も體も成長していくためにとても大切なものです。運動が子どもたちの心身の成長にとってどんなメリットがあるのかお伝えしていきます。

身体へのメリット
【遺伝ではない!運動神経の発達】

赤ちゃんのあの独特な無意識な可愛らしい動きを「原始反射」と言います。
無意識的ですがあの動きそのものが運動になっています。
運動神経の発達は赤ちゃんの時から始まっています。原始反射は、中枢神経系により引き起こされる反射行動で神経を育んでいくために必要な動きです。
赤ちゃんの手に指を当てるとギュッと握る(手掌把握反射)
唇の辺りに何かが触れたり、刺激された時の母乳やミルクを吸うための動き(吸啜反射)
赤ちゃんの脇の下を抱えて体を少し前に傾けて足の底を床に付けると、歩くような動作(足踏み反射)
新生児の時によく見られるびっくりしたように両手を広げる(モロー反射)など様々あります。
この原始反射が不十分なまま成長すると、ボール遊びが苦手、スキップが出来ないなど運動に必要なバランス感覚や姿勢維持にも影響が出てきます。

寝んねの頃は、うつ伏せの練習をすると首や背中の筋肉がしっかりしてきますし、はいはいも腕や足の力をつけるために必要な運動です。
乳幼児期は五感を使うことで神経が育まれますので、外で草花に触れたり、裸足で草の上を歩いたり自然の中で遊ぶことが良い刺激になります。

運動神経が著しく発達する「ゴールデンエイジ」と言われる5~12歳。
年長さんから小学校6年生のこの時期に運動を始める子も多いですよね。
成人(20歳)するまでの発育を100%とした時の成長パターンをグラフに現した「スキャモンの発育曲線」から見ると神経系の発達は12歳くらいなると線はほぼ
まっすぐで発達がそれ以上にならないことがわかります。


この時の運動神経は大人になってからも基礎は失わないそうです。
ゴールデンエイジは次のようにわかれています。
・プレゴールデンエイジ5~8歳⇨脳や神経が発達する時期。
・ゴールデンエイジ9~12歳⇨「即座の習得」見様見真似で即座にできてしまう こと。新しい運動をすぐにできるようになることが可能な時期。
・ポストゴールデンエイジ13~15歳⇨體がしっかりと作られる時期。骨格や筋肉の著しい発達、スピードやパワーが備わってくる。

このことからも逞しい體がつくられるこの時期は、ただ単にスポーツで勝負をするためだけではなく、生涯健康でいるための土台づくりの時期だとわかります。

▪️骨、筋肉、体力の強化
運動をすると體に負荷がかかり骨や筋肉が強くなります。
ですが、決してやり過ぎはNGです。成長期の子どもは過度な練習で怪我をしやすくなりますので、日々の筋肉のケアは怪我を予防するためにもぜひ習慣化していただきたいです。定期的にメインテナンスでプロの手で筋肉を緩めることも将来の怪我のしずらさにもつながります。

骨も筋肉も目には見えませんが、日々細胞が作られては壊されて強化されています。建物を建てる時、壊されたものがそのままでは新しいものは作れません。
體も同じで、運動することで血流が良くなると古いものは排泄され、必要な酸素や栄養素が運ばれ生まれ変わっているのです。

漢字の旧字体では骨が豊かと書いて「體(からだ)」と表されています。丈夫な骨と筋肉があることが心も身体も豊かになり人生を長く健康に過ごしていけるのではないでしょうか。

そして基礎体力が向上することで疲労回復力・危険回避能力の向上、心肺機能の強化が期待できます。基礎体力とは筋力・瞬発力・持久力・調整力などを指します。基礎体力が向上することで疲れにくい身体になり疲労回復力も上がって活動できる時間を大きく伸ばせます。
疲れやすい子どもは、室内にいることが多く屋外で思いっきり體を動かせていないことが原因の一つかもしれません。また、運動神経の発達によって俊敏に動けることで思わぬ事故や怪我などのリスクを回避できますし、心肺機能の強化によってしっかりと呼吸ができるようになり、脳や全身に栄養や酸素を行き渡らせることも出来ます。運動により、血流不良を解消して血液がしっかりと體内を循環することはとても重要です。

心・脳へのメリット

【運動すると頭がスッキリ!学力も向上】

運動をした後、気持ちがスッキリした経験はありませんか?
特に朝のジョギングやウォーキング後は記憶力・想像力・集中力が向上します。
また睡眠の質が良くなり自律神経整えることにも繋がります。
怠くて何もしたくない時、気持ちがモヤモヤする時はウォーキングをしてみると
心も體もスッキリするかもしれません。

子どもの運動習慣が脳にどのような効果があるのか研究された結果も調べてみると数多く出ています。
スウェーデンでは「学校の体育の時間を週2回から週5回に変更する」だけで
子どもたちの学力がグンと向上することが確認されました。
アメリカでも難しい問題を解く能力がアップしたり、成績が上がるなどの結果が出ています。

なぜこのような結果が出るのか。
運動をすることにより「脳由来神経栄養因子(BDNF)」が増えます。

脳由来栄養因子(BDNF)とは
「Brain Derived Neurotrophic Factor」
脳の神経細胞の成長や新生を促すタンパク質の一種で脳の機能を正常に保つ働きをしている物質です。このBDNFは学習能力との関わりが大きく、これが増えることにより学業や仕事の能率アップに繋がる可能性があります。
BDNFを増やすことに適した運動は、難しいことを考えず運動そのものに集中できる「有酸素運動」が効果的です。ウォーキングやサイクリングなど単純で没頭できる運動を30分~1時間程度、週3回継続して行うことがBDNFを増やすために必要です。

注意しなければいけないのが「運動が辛い」と感じてしまうことです。
激しい運動で肉體や脳にストレスがかかってしまうとストレスホルモンである「コルチゾール」の分泌が増え、BDNFの働きが抑制されて逆効果となってしまうことがあります。

ルールや対人関係が複雑な球技などは勝敗を気にせずゆるっと楽しくできればいいのかなと思いますが、人と競わず飽きずに継続できる運動が望ましいということです。親子で楽しく会話をしながらできるウォーキングはコミュニケーションもとれて一石二鳥ですね。

【高学歴より役立つ!コミュニケーション・思いやり・自信】

昔と違って今は地域の関わり合いが少なく、学校以外で子どもが集団遊びをする機会が減っています。チームスポーツでは学校以外の友達、監督や保護者など様々な年代の人が集まります。
その中で身につくものと言ったら「コミュニケーション能力」
これは将来どんな道に進んでも人との関わりの中で必須となるものです。

チームスポーツはコミュニケーションが必要となる場面がとても多いものです。
運動能力やセンスを元々持っている子、運動が苦手で自信がない子など
いろんなタイプの子がいる中、チームで課題に取り組むためには相互理解が必要です。ケンカをして気持ちをぶつけ合ったり、譲り合うことで思いやりを学んだり、悔しい思いをしたり、嬉しいこと、嫌なことどちらも経験を重ねることで「相手を敬う気持ち」が育まれます。

またチームスポーツではルールを守るということを学びます。スポーツのルール、チーム内のルールは安全にスポーツを楽しむために必要です。
試合では一人がルールを守らないため多くの人に迷惑をかけてしまう可能性があります。ルールがあることで決められた中でどんなことができるか?と考える力も備わってきます。

仲間との協力なくして成果を上げることができないのが、チームスポーツの難しさでありますが「みんなで勝ちを掴みにいく!」ということが理解出ると練習で励ましあったり、仲間の活躍を喜んだりできるようになります。こうしたことの積み重ねが諦めずにやればできるという「自信」に繋がって、将来いろんなことにチャレンジできるでしょう。「自分を信じる」ことができると周りの人に優しくできたり
上手くいかないことがあっても勇気を持って行動できるのではないでしょうか。

ここまで上げてきたことは、子どもの力だけでは育めないことであり、この育みを阻害してしまうのも大人なのだということを知ることが重要です。一番大切なことは大人も子どもも楽しんでいるか?です。


ある調査では運動不足の子どもの特徴として「仲のよい友達がいない」「2 時間以上のメディア利用」「親とのコミュニケーションが少ない」という特徴があることがわかりました。
このことから、子どもの運動習慣の背景には、社会環境の要素、家庭環境の要素、子供自身の生活習慣の要素があると言えます。

親子で生活習慣、運動習慣を見直すことで子どもがコミュニケーション能力・思いやり・自信を持つことができ、豊かな人生を送れる。
チームスポーツが子どもの将来にもたらす影響はとてもポジティブなものだと言えるでしょう。
何よりまず大人が楽しむ姿を見せることが大事です。
運動が苦手ならば「エレベーターやエスカレターを使わない」でもいいのです!
お子さんとお出かけした時は階段を使うことをお勧めします。
大人も子どもも人生の最後まで『自分の足で歩き使える體』を維持していくためにまずは動くこと「運動」から始めていきましょう。

成長期の過度な運動は骨や筋肉に想像以上の負担が掛かっています。
「寝ても治らない」お子さんが増えています。
将来の大きな怪我を予防するのは、使った筋肉は緩めて元の状態に戻すことです。
お子さんの怪我や運動後のケアなどでお悩みがありましたらぜひ一度ご相談ください。

筋肉チューニング整体院UROOM スタンダードセラピスト 安藤かおる

筋肉チューニングサロンUROOM千葉市川
〒272-0035
千葉県市川市新田5-4-6大谷ビル1F
TEL:0120-32-1919
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