見出し画像

つながり活動 〜通勤電車でつながる〜

職場まで少しの間、電車に乗る。

駅を降りて自転車に乗って職場まで向かう。

毎朝、職場に1番に到着し、鍵を開ける役割。

朝早く家を出るので、まだギリギリ電車の座席に座ることができる。

いつも同じ電車に乗るため、同じ電車に乗っている人は大体同じ。

私が下車する駅を知っているであろう人がいて、

私が座っているのを見つけると、

私の座っている位置まで移動してきて、

私が座る前で吊り輪を持ちながら立って、

私が下車するのを待つ人がいる。

私が下車した後、私が座っていた席に座る目的のようである。

私には関係ないことかも知れないが、

私をマークする人は2人存在する。

2人とも男性のサラリーマンの方。

1人は日経新聞を持っている人。

もう1人はぽっちゃりした人。

私の前のポジションに立つことを無言で争っているように見える。

1人の方が先に私の前に立つと、もう1人の方は諦めて違う場所へ移動される。

いつもその様子を座りながら見させてもらっていて、

「あ、今日は日経さんが勝った!」「お〜、今日はぽっちゃりさんが勝った!」

と、なんとなく勝敗を気にしている自分がいる。

時々、ちょっといつもと違う席に座ったりして、

「さあ、見つけてごらん!」

と身を潜めている自分がいる。

朝から何をしているのだろうか。

でも、同じ通勤電車メンバーとして仲間意識も芽生えている。

いつもいる人がいないと、

「あれ、今日は休みなのかな?体調が悪いのかな?」

と、ちょっと気になっている自分がいる。


そして本日、

そのメンバーの1人、ぽっちゃりさんと初めての接触があった。

驚きの接触。

私はいつもの位置の席に座りながら、

寝苦しい日々が続く影響か、電車に座ってすぐにウトウトしてしまった。

いつ意識がなくなったのか覚えていない。

次、目が覚めると・・・。

誰かが私の肩を叩く。

目の前には、

あの、ぽっちゃりさんがいる。

「 あの、ここで降りるんですよね? 」

な、なんと、

寝過ごしてしまう私を、

起こしてくれたのだ。

「 あ、すいません、あ、ありがとうございます! 」

と慌てて電車を降りたのだが、

ぼーっとしながら、

「 俺、起こしてもらったよな〜 、すげ〜な〜 (笑)」

と、なんだか駅のホームで笑けてきた。

とうとうあの、ぽっちゃりさんと話してしまった。

私のことを知ってくれていて、

降りる駅まで覚えていくれていて、

乗り過ごすかもしれない私を起こしてくれた。

なんか笑ける。

「 私を助けたかったのか、自分が座りたかったのか・・・」

いけない。

同じ通勤電車メンバーをそんな目で見てはいけない。

助けてくれたのだ。

ありがとう、ぽっちゃりさん!

これからは、ちょっとの間、

ぽっちゃりさんに軍配が上がるようにできたらいいなと考えている。

でも、

同じ場面で、寝過ごす私を見て、日経さんならどうするのだろうか?

ちょっと気になってしまう。

明日、寝たふりをしてみようかな。

いけない自分がいる。

これって、二股?(笑)

「 通勤電車でつながる 」。

今日は不思議なつながりを体験してしまい、

忘れられない出来事となった。




この記事が参加している募集

忘れられない恋物語

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?