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ランジャタイに学ぶ反復の底力:Day 2

ランジャタイの何が衝撃だったかというと
常軌を逸した恐るべきしつこさです。

先日放送された「さんまのお笑い向上委員会」内では、
ボケ担当の国崎が陣内智則の手作りお面(似ていない)を顔に装着して
「陣ちゃん陣ちゃん陣ちゃん!」と連呼する姿が話題となり
ネットの記事でも見かけました。

これはもともと「ウッチャンナンチャン」をフィーチャーした
ランジャタイの持ちネタがベースになっています。
国崎がひたすら「ウッチャンナンチャン、ウッチャンナンチャン〜♪」と
叫びながら
画用紙に手書きのウッチャンナンチャン人形(?)を両手に持って
交互に繰り出すというもの。
歌というにはお粗末だけれどそれらしき節はある。
ダンスというには緩すぎるけれどそれらしき振りはある。

ちなみに「松ちゃん浜ちゃん〜♪」のダウンタウンバージョンもあり、
こちらはリアクション担当の伊藤がさらにボケを重ねてくるのですが
ネタの内容自体はウッチャンナンチャンともダウンタウンとも
ほぼ何の関係もありません。
ただ連呼する名前が変わるだけ。
しかし互換性の高さは侮れない。

そんな二人が2月12日深夜にパーソナリティをつとめた
「ランジャタイのオールナイトニッポン0」では
かつてナンチャンが在籍していたブラックビスケッツという音楽ユニットの
「Timing」という曲をかけていました。
この日(明けて2月13日)はナンチャンの誕生日でした。
事前にメールを募集していたコーナー名も
「Timing」の歌詞にちなんでつけられていましたが
結果的にリスナーからのメールが読まれることはほとんどなく
中身はゼロでした。

その代わり、「Timing」のナンチャンのボーカルパートを
ずたずたに切り刻んでカットアップするという
意味不明な音声が公共の電波に乗って各家庭へと届けられました。

さらに国崎が延々とリピートする
「忍忍忍忍忍たま、忍忍忍忍忍たま、にーん、にーん、忍たま〜」を
何の理由もなく、気が狂いそうになるほど聞かされるという
悪夢のような時間が流れました。

明け方にオンエアが終わる頃には
本当にこんな番組が存在していたのだろうか、
自分だけがキャッチした特殊な幻聴だったのではないかと、
何もかもが嘘みたいに思えながら眠りに落ちました。

ところが。
目が覚めたとき、待っていたのは、さらに恐ろしい現実でした。
「ウッチャンナンチャン」「Timing」「忍たま」。
そのすべてが頭の中を支配して鳴り止まなくなっていたのです。
耳も意識も完全にジャックされていました。
しまいにはブラビの原曲を探してチェックしてしまい
さらにその歌が頭の中でループし続ける始末。

それからの一週間は、
Radikoのタイムフリー機能はこのためにあったのではないかというぐらい
2時間弱の放送を何度聴き返したことか。
聴きたくてそうしたのではなく、気がついたら聴いていた。

そしてRadikoからアーカイブが消えた今でも
脳内で再生され続けているのです。

*つづく

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